研究課題/領域番号 |
16605008
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
西森 拓 広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50237749)
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研究分担者 |
小西 哲郎 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30211238)
水口 毅 大阪府立大学, 大学院・工学研究科, 講師 (80273431)
柳田 達雄 北海道大学, 電子科学研究所, 助手 (80242262)
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キーワード | 数値模型 / 砂丘 / 粉体 / 地形 / 柱状摂理 |
研究概要 |
本年度は、砂丘およびその植生に関する観測研究者H.Tsoar氏(Ben-Gurion大)を短期滞在者として広島に迎え共同研究を開始した。具体的には、植生がともなった場合に形成される特徴的形状の砂丘=ネブカ砂丘の形成過程・時間発展の数値模型の原型を作成した。また、セイフ砂丘が(時間平均した)風向に向かって伸長していく過程についても数値模型の作成を開始した。特に、ネブカ砂丘の数値シミュレーションでは、砂のダイナミクスと植生の時間発展という2つの要素の複合的な取り扱いが必要になる。今回は、これまで西森が開発してきた植生砂丘の数値模型を、(砂の輸送が植物び成長に与え影響について、必ずしも抑制的でないという意味で)従来のものに比べて観測事実により密着した模型に発展させることに力点を置いた。また、セイフ砂丘についても、観測事実をもとにして砂丘成長の中で重要となる素過程を再検討し、セイフ砂丘伸長の数値シミュレーションを開始出来る直前の段階に至った。残念ながら本年度中には論文としての発表にはいたっていないが、18年度中に模型を完成させ成果を発表するめどがたった。 また、昨年度に引き続く研究として、粉体と液体の混合物の乾燥過程という一見柱状節理の形成とは異なる状況において柱状節理と類似した亀裂の三次元パターンが生成される現象に着目し、亀裂進展の実験を行い、NMRによるバルク内部に出現した柱状構造の観察と対応させながら、柱状構造形成の理論模型を提案した。研究成果は論文として出版された。
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