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2005 年度 実績報告書

試験管内ES細胞分化システムを用いた中胚葉系幹細胞の細胞生物学的機能の解析

研究課題

研究課題/領域番号 16606005
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

江良 択実  独立行政法人理化学研究所, 幹細胞研究グループ, 研究員 (00273706)

キーワードES細胞 / PDGFR / FLK1 / Goosecoid / 中・内胚葉
研究概要

PDGFRαとFLK1という2つのマーカーを使いES細胞由来の2つの異なるタイプの中胚葉を分離することが可能となった。PDGFRα陽性、FLK1陰性分画から沿軸中胚葉由来の骨、軟骨、PDGFRα陰性、FLK1陽性分画が側板中胚葉由来の血液、血管内皮細胞に分化する。したがって、PDGFRα陽性、FLK1陰性分画が沿軸中胚葉に相当し、PDGFRα陰性、FLK1陽性分画が側板中胚葉に相当すると考えられた。このことは、それぞれ特異的に発現するマーカーの発現解析からも確認された。さらに、この2つの中胚葉細胞がPDGFRα陽性、FLK1陽性細胞から分化することと、この2つのタイプの中胚葉は相互に別のタイプの中胚葉に分化できる可塑性を有することが明らかとなった。
一方、オルガナイザー特異的に発現するGoosecoidをマーカー分子として、この分子の発現細胞を可視化するために、goosecoid遺伝子座にGreen Fluorecene protein(GFP)遺伝子をKnock-in法にて挿入したES細胞を樹立した。このES細胞を用いて、無血清培地にactivin A添加の条件で、分化誘導後6日目では実に97%の細胞にGFPの発現が誘導される条件を確立した。このGFP陽性細胞から、分化とともに、E-cadherin陽性の内胚葉前駆細胞、E-cadherin陰性の中胚葉細胞が出現することが判明した。さらに、シングル細胞の分化能力の解析から、分化誘導後4日目のGFP陽性細胞には、内胚葉系細胞と中胚葉系細胞の両方に分化できる中・内胚葉細胞が存在することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] Induction and monitoring of definitive and visceral endoderm differentiation of mouse ES cells.2005

    • 著者名/発表者名
      Yasunaga, M.et al.
    • 雑誌名

      Nature Biotech 23

      ページ: 1542-1550

  • [雑誌論文] Characterization of mesendoderm, a diverging point of the definitive endoderm and mesoderm in embryonic stem cell differentiation culture.2005

    • 著者名/発表者名
      Tada, S.et al.
    • 雑誌名

      Development 132

      ページ: 4363-4374

  • [雑誌論文] Notch signals inhibit the development of erythroid/megakaryocytic cells by suppressing GATA-1 activity through the induction of HES1.2005

    • 著者名/発表者名
      Ishiko, E.et al.
    • 雑誌名

      J.Biol.Chem. 280

      ページ: 4929-4939

  • [雑誌論文] In vitro modeling of paraxial and lateral mesoderm differentiation reveals early reversibility

    • 著者名/発表者名
      Sakurai, H.et al.
    • 雑誌名

      Stem Cells (In press)

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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