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2005 年度 実績報告書

都市計画・都市再生における狭域=広域ガバナンス関係に関する日仏の比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 16610006
研究機関新潟大学

研究代表者

寺尾 仁  新潟大学, 自然科学系, 助教授 (70242386)

キーワード都市計画 / 都市再生 / 地域再生 / 市町村合併 / 震災復興 / 広域行政 / フランス / 若者
研究概要

本年度は、研究中間年として、日本の合併後の新市ならびに合併をしない市、フランスのコミューヌ間協力組織ならびに大規模市よる、都市計画・都市再生の運用について調査した。なお、平成16年度後半以降、日本では中越大地震、フランスでは郊外団地における若者の騒乱という、研究申請時に予測しなかった事態が生じたので、調査内容を修正している。
1.日本では、新潟県村上市と長岡市を対象とした。
理由は、村上市については(1)周辺6町村との市町村合併拒否、(2)都市計画道路建設に反対する住民によるまちづくりの進展、(3)同市を含む広域事務組合による地域振興の進展、である。
長岡市を対象としたのは、中越大地震からの復興を、合併後の長岡市が実施しているからである。
調査結果は、次の点である。(1)村上市の広域事務組合の中山間地振興事業は、同事業を受託しているNPOによる地域通貨と相互補完して効果を上げている。ただし参加者への広がりが停滞している。(2)村上市では町屋の街なみが、民間投資を誘発するインフラストラクチャー効果を発揮している。(3)中越大地震からの復興は、担い手形成が現在の最大の課題である。
2.フランスではマントゥ・ラ・ジョリ市街地共同体とトゥールーズ市を対象としたほか、政府の若者施策も調査した。
マントゥ・ラ・ジョリ市街地共同体は昨年度も調査した。トゥールーズ市を今年度対象に加えた理由は、(1)1980年代以降団地再生政策を実施していたにもかかわらず昨秋に激しい騒乱が発生したこと、(2)フランスのコミューヌとしては大規模で単独で多様な施策を実施していることである。
調査結果は、次の点である。(1)マントゥ・ラ・ジョリでは、居住環境整備と経済開発を両立して進捗している。近隣民主主義による参加は市政全般を課題とし、都市計画への参加は別の機会による。(2)トゥールーズでは騒乱後の新しい施策は検討中。(3)政府の若者施策の中核は、外国出身者への雇用機会の拡大にある。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 道路を止めた雛人形-城下町村上町屋の人形さま巡り2006

    • 著者名/発表者名
      寺尾 仁
    • 雑誌名

      地域開発 498

      ページ: 57-59

  • [雑誌論文] 地域振興を目指す地域通貨「キサラ」2005

    • 著者名/発表者名
      古田 仁志, 寺尾 仁
    • 雑誌名

      地域開発 490

      ページ: 51-57

  • [雑誌論文] 中越大地震からの住宅復興-震災復興から新しい地域開発へ2005

    • 著者名/発表者名
      寺尾 仁
    • 雑誌名

      住宅会議 65

      ページ: 20-23

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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