研究課題/領域番号 |
16611005
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研究機関 | 奈良教育大学 |
研究代表者 |
小柳 和喜雄 奈良教育大学, 教育学部, 助教授 (00225591)
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研究分担者 |
木原 俊行 大阪市立大学, 大学院・文学研究科, 助教授 (40231287)
堀田 龍也 静岡大学, 情報学部(4月から9月まで)メディア教育開発センタ(10月から), 助教授 (50247508)
山内 祐平 東京大学, 大学院情報学環, 助教授 (50252565)
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キーワード | 総合的な学習の時間 / カリキュラム開発リーダー / オンライン研修 / ミドルリーダー養成 / リーダーシップ / 英国の教育改革状況 |
研究概要 |
本研究は、昨年からの研究を継続し、優れた学校カリキュラム開発能力を持つ小学校の複数のリーダー10名の内、オンライン研修前後で比較的大きな変化を示した2名の教員を追跡調査した。そして昨年度の研修で得た知見、及びまとめで各自が表現していた今年度の取り組みの見通しが、校内での研修の進め方、校内研究の遂行プロセスにどのような影響を及ぼしたか、本人にどのような葛藤や成長が生じたか、に関する情報を収集し、それを共有し、リーダー育成のための研修プログラムに関する知見の検討を行った。またクロスカリキュラムの歴史を持つ英国の学校とリーダーシップ研修を行っている機関への訪問を行い、比較調査を行った。 具体的には、17年度、次のような2つの点に焦点化して、次の成果を得た。 (1)2名の教員を追跡調査することから、各自の本年度の学校での取り組みにオンライン研修での学びの成果が生かされ、校内研修や校内研究にその成果を反映させようとする取り組みが見られた。しかしながら、校内での研修においてリーダーシップを発揮するには、やはり毎年変更も行われる校内での校務分掌と人事配置に影響を受ける。個人の成長は期待できるが、各自が学んだ結果を学校で発揮、遂行できるには、管理職との間に研修をどのように位置づけるかなどの取り決めが必要であることも見えてきた。 (2)ここ最近、Excellence and Enjoyment : A strategy for primary schoolsの動きによって、日本の総合的な学習の時間に類似したクロスカリキュラムの実践の取り組みを再度見直している英国におけるカリキュラム開発リーダーを育成する研修はどのように実際行われているのか、そこでオンライン研修はどのように位置づけられているか、学校への視察、及び17年夏から研修を開始したロンドン大学のThe London Centre for Leadership in Learningを訪問し、日本の取り組みとの比較研究を行った。結果、Head Teacherの研修は多いが、本研究が焦点化しているミドルリーダーの研修は、英国でも注目されてきているがまだ少ないことがわかった。
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