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2004 年度 実績報告書

時差症候群の分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16614008
研究機関神戸大学

研究代表者

増渕 悟  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80362771)

研究分担者 岡村 均  神戸大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (60158813)
キーワード時差症候群 / 時計遺伝子
研究概要

Per1-/-マウスにおける時差タスク経験時の時計遺伝子mRNAリズムPer1-/-マウスにおいて時差を経験させたときにPer2 mRNAではなくPER2タンパクがより増加し結果として表現形である行動リズムの新しい時間帯への早い同調が起こるが、さらに、我々は他の時計遺伝子(Cry1,2,BMAL1)及び時計で制御される遺伝子(vasopressin V1a受容体)のSCNでのmRNA動態をin situ hybridizationで解析した。我々は12時間の時差タスク(西方飛行に相当)を与えたとき、Per1-/-マウスではPer2同様Cry1,2,BMAL1及びV1aRの発現が変わらないことを発見した。このことは時差タスクによって増加したPER2タンパクが直接Cry1,2,BMAL1及びV1aRの転写に影響を与えることなく、最終的な時計のリセットをしていることを示している。SCN微量サンプルからのmRNAの抽出。時差タスク経験時のSCNでのmRNAの動態を網羅的に知ること及びタンパク質の代謝メカニズムを知ることのために、我々はSCNを含む600μmの冠状断スライスを作製しパンチアウトを行った。10匹分のSCNからは平均約0.5μgのRNAが採取できたが変性アガロースゲル電気泳動でRNAが分解していたものが少なくなく、再現性を高める必要がある。Cry-/-マウスの時差タスク経験時の行動リズムの位相変異およびPer2mRNAリズム我々は、Per1-/-マウスの解析で使用した12時間の時差タスクを与えたとき、Cry1-/-マウスおよびCry2-/-マウスでは2時間程度Cry1-/-,Cry2+/-マウスではCry1+/-,Cry2-/-マウスでは3.5時間程度時計が大きくリセットされることを発見した。またCry1-/-マウス及びCry2-/-マウスでは12時間の時差タスクの間Per1-/-マウスと異なりPer2 mRNAの増加を伴っていることを見出した。この結果はPer1-/-マウスとCry-/-mouseでは時差に対する過剰な反応という表現形は共通だが、異なるメカニズムでリセッティングを修飾していることを示している。そのためPer1とCryのダブルノックアウトの作製を開始した。Per1とCryのダブルノックアウトに時差タスクを与えたときその表現形(位相変異)が相加的なものであれば、Per1とCryは全く異なる機構で時計のリセットを修飾していることがわかる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 図書 (1件)

  • [図書] Biological Rhythms2005

    • 著者名/発表者名
      Ken-ichi Honma
    • 総ページ数
      172
    • 出版者
      Hokkaido University Press
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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