• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2004 年度 実績報告書

睡眠負債による認知機能低下の神経機構に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16614016
研究機関(財)東京都医学研究機構

研究代表者

尾上 浩隆  財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 主任研究員 (80214196)

研究分担者 児玉 亨  財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (20195746)
キーワード断眠 / 視覚弁別 / マカクサル / 疲労 / 高次機能 / 認知
研究概要

サルに約24時間の断眠負荷を与え、認知機能への影響を検討した。認知機能の測定には、視覚誘導性の単純反応課題の連続試行を用いた。単純視覚反応課題の連続試行では、モニターに提示された視覚刺激の左右の位置に対応し、モニターの下に配置された2つのレバーを押し分ける。この課題を100%の正解率でできるまで訓練した後もさらに数ヶ月にわたって習熟させる。同一セッションでは、同じペアが左右ランダムに提示され、図形が提示されてからレバーを押すまでの時間をパソコンにon-lineで取り込み、「反応時間」として記録した。試行はサルが自主的に自分のテンポで行うものとし、100回、サルに自発的に連続試行させた際の反応時間の経時変化を、i)反応潜時、ii)レバー間の移動運動時間、iii)次の試行を始めるまでの待機時間、の三つに分類し解析した。4頭のサルにおいて、断眠前後の行動を解析した結果、課題の正解率は断眠の影響を受けなかった。しかし、個体間のばらつきは多かったものの、反応時間は課題開始直後の初期値が有意に遅延するとともに、経時変化の傾きにも有意な増大が認められた。経時変化の詳細な解析では、反応潜時にはほとんど影響はなく、レバー間の移動運動時間や次の試行を始めるまでの待機時間がより遅れていることが明らかになった。すなわち、24時間の断眠では、視覚認知機能よりもむしろ、やる気を維持する精神機能が低下することを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Increase in reaction time for solving problem during learning-set formation.2004

    • 著者名/発表者名
      Yokoyama C, Onoe H, Watanabe Y.
    • 雑誌名

      Behavioral Brain Research 152

      ページ: 221-229

  • [雑誌論文] Reduction of serotonin transporters of patients with chronic fatigue syndrome2004

    • 著者名/発表者名
      Yamamoto S, Onoe H, et al.
    • 雑誌名

      NeuroReport 15

      ページ: 2571-2574

URL: 

公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi