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2004 年度 実績報告書

3種の異なった眠気を分別するための行動的入眠潜時とMSLT及びMWTの比較研究

研究課題

研究課題/領域番号 16614017
研究機関国立精神・神経センター

研究代表者

白川 修一郎  国立精神・神経センター, 精神保健研究所・老人精神保健部, 室長 (20100141)

キーワード眠気 / 覚醒維持検査 / 入眠潜時検査 / 行動的入眠潜時検査
研究概要

眠気には,心理的尺度で評価される前頭連合野由来の眠気,睡眠潜時反復検査(MSLT)で評価される睡眠機構由来の眠気,覚醒維持検査(MWT)で評価されるorexin/hypocretin欠乏等により生じるナルコレプシなどの覚醒維持機構由来の眠気に大別できると.MSLT,MWTとも脳波,眼球運動,筋電位の測定を必要とし,判定にも高度な専門的知識が要求される.このような理由から,眠気の研究は国際的にも大きな進展が見られていない.行動科学分野で使用される入眠期の持続的パタン押し行動を用いた行動的入眠潜時の計測は,簡便であり判定も自動化でき広範囲な使用が期待できる.平成16年度の研究では,行動的入眠潜時とMSLT,MWTおよび心理的眠気評価との関係を明らかにすることを目的として実験行った.
年度当初に,コンピュータ応用型自動判別方式の行動的入眠潜時測定用システムを開発した.研究内容を十分に説明し同意の得られた健常男女12名(21.9±0.8歳)を対象として,就寝時45分,起床時45分の計90分間睡眠時間を短縮した部分断眠後に,CT10時,CT14時の計2回,行動的入眠潜時検査(BSLT),睡眠潜時検査(SLT),覚醒維持検査(MWT)を行った.行動的入眠潜時と脳波的入眠潜時について,午前・午後,MWT・SLTを合わせた相関を求めたところ,vertex sharp wave期では有意な相関が見られたが,θ波期潜時とは有意な相関は見られなかった。時刻および実験条件で検討したところ,午前のMWTでの相関がもっとも強く,逆に午後の時間帯ではMWT・SLTともに相関は認められなかった.覚醒へのモチベーションの有無や時刻によって,脳波的・行動的な入眠潜時に乖離が生じ,それに法則性のあることが明らかになった.

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] 睡眠障害と夜間頻尿2005

    • 著者名/発表者名
      白川修一郎, 廣瀬一浩, 駒田陽子, 水野康
    • 雑誌名

      排尿障害プラクティス 13・1

      ページ: 39-45

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] 更年期女性における睡眠障害2005

    • 著者名/発表者名
      白川修一郎, 廣瀬一浩, 駒田陽子, 水野康
    • 雑誌名

      性差と医療 2・1

      ページ: 37-43

  • [雑誌論文] 入眠促進技術と香気成分2005

    • 著者名/発表者名
      白川修一郎, 廣瀬一浩, 駒田陽子, 水野康
    • 雑誌名

      AROMA RESEARCH 6・1

      ページ: 32-37

  • [雑誌論文] 中高年女性における運動習慣の有無と睡眠習慣および睡眠健康度との関係2004

    • 著者名/発表者名
      水野康, 国井実, 清田隆毅, 小野茂之, 駒田陽子, 白川修一郎
    • 雑誌名

      体力医学 53・5

      ページ: 527-536

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [雑誌論文] Sleep health, lifestyle and mental health in the Japanese elderly ensuring sleep to promote a healthy brain and mind.2004

    • 著者名/発表者名
      Tanaka H, Shirakawa S
    • 雑誌名

      J Psychosomatic Research 56

      ページ: 465-477

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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