研究課題/領域番号 |
16630004
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研究機関 | 独立行政法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
三木 一司 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノマテリアル研究所, ディレクター (30354335)
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研究分担者 |
山下 一郎 奈良先端科学技術大学院大学, 物質創成研究科, 教授 (30379565)
青野 正和 独立行政法人物質・材料研究機構, ナノマテリアル研究所, 所長 (10184053)
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キーワード | 生命分子 / バイオミネラリゼーション / 情報処理 / 蛋白質 |
研究概要 |
本企画調査研究では、日本が世界に誇るナノ物性計測技術、ナノ構造構築技術、ナノエレクトロニクス・ネットワーク回路に関する研究実績を基礎にして、バイオテクノロジーの専門家と共に、組織的な「生命分子基盤計算機」の研究開発を世界に先駆けて推進しようとするためのものである。そのため、以下の5点を調査・討議することを目的とする。(1)細胞内あるいは細胞間の信号伝達の機構を解明するためのナノ計測手法の開発、(2)前記ナノ計測手法を用いた信号伝達機構の解明と、それを利用したネットワーク回路構築、(3)分子の揺らぎを利用した情報伝達(確立共鳴)等の生体情報処理機構解明やそのモデル化、(4)生体分子をテンプレートとして用いたネットワーク回路の形成とその特性・機能解析、(5)「生命分子基盤計算機」に適合したコンピューティング・アーキテクチャー。そして、今日のコンピューターでは実現できない情報処理を可能にするコンピューターを実現させる。なお、企画調査では神経回路網や脳ではなく、細胞等の生命分子に的を絞った。 本企画研究計画は、特定領域研究「生命分子基盤計算機に関する研究」申請準備のため、(1)研究会を中心とした調査と討議、(2)特定領域研究のプロジェクトの企画を行った。科研費の執行が事実上8月頃のために、時間的な制約のために、今年度は来年度科研費特定領域研究への申請は無理であった。引き続き企画調査を継続し、来年度は申請を行う。「生命分子基盤計算機研究会」を2度開催した。第一回はオープンワークショップ「バイオとナノテクノロジーの融合研究」と称して平成16年度10月7-8日に京都で開催。第二回は「有機・バイオ超分子研究意見交換会議」と称して平成17年度1月28-29日に強羅で開催。いずれも活発な議論が行われて「生命分子基盤計算機に関する研究」で研究すべき内容が纏まって来た。両会議での概要等は最終報告書にも纏めて掲載した。
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