研究課題
ファカルティディベロップメント(FD)の必要性が求められており、わが国でも近年FDに関するさまざまな研究が行われている。FDの問題を解決するためには、諸外国の事例や改善に学び、問題点を指摘しあうことが大切である。しかしわが国では、FDの事例は紹介されているが、その知見を教員間で教授し合い共有する大規模な取り組みやシステム開発が不十分であった。一方、大学教育における国際協力が進みつつあり、e-learning環境を多国間で活用した共同授業実践が見られるようになった。このe-learning環境は、学生ばかりではなく、教授者のFDにとってもきわめて有用な道具となりうる。日本で教育工学を実践している研究者らと海外で教育工学・教育方法/技術を研究している研究者らが集まることで、国際間で、主に以下の3つの項目について調査・議論を行った。1)世界中の教員たちが授業改善を行うためのノウハウを交換し合いその技法を学ぶための国際間e-learningを行うための要求分析を行った海外では民族・習慣・教育制度等に様々な違いがありその知見をそのまま海外適用できない。このように、国際間でFDに関する情報交換をするということは、わが国においても、わが国の教育を改善するためにも非常に有益であった。2)国際間e-learningシステムの運用と活用に関する情報交換国際間e-learningシステムの運用と活用に関する事例を集め、現状の問題点について明らかにした。3)FDを学習するための教員用国際e-learningシステムのための要求分析教員たちが自らe-learningの受講生となって、FDおよびe-learningの問題点を議論できる環境を構築するための議論を行った。さらに、FDを遠隔で教育支援できる国際間e-learningシステム構築のための方法論をディスカッションした。
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(財)中央教育研究所 研究報告 63
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