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2006 年度 実績報告書

次世代汎用量子コンピュータの実現可能性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16650009
研究機関東京農工大学

研究代表者

中條 拓伯  東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (80217736)

研究分担者 城 和貴  奈良女子大学, 理学部, 教授 (90283928)
キーワード量子コンピュータ / アーキテクチャ / 命令セット
研究概要

平成18年度は量子コンピュータの命令セットについて,シミューレータによる動作検証を進めるとともに,FPGAによるエミュレータテストベッドボードの実現を試みた.
また,国内外の旅費を中心に用いてさまざまな研究者の意見や成果発表を行った.
申請者はすでに,ShorやGroverのアルゴリズムを解析し,汎用量子コンピュータに必要とされる具体的な命令について検討を行い,従来の計算機アーキテクチャの観点から量子コンピュータの持つべき命令セットを洗い出している.
さらに,その命令セットを実現する汎用の量子コンピュータアーキテクチャの内部ブロックの仕様を確定し,データパスはそれぞれのユニットの制御信号の設計を行った.
ここで提案するアーキテクチャは,まずShorの因数分解アルゴリズムに代表される数種の量子アルゴリズムを検証した結果より抽出された量子命令セットを含む.そして,進展が目覚しい量子通信分野において,その基礎理論となる量子テレポーテーション理論を用いてコンポーネント間の情報伝達を行い,さらに量子コンピュータにユニークな,量子初期化レジスタ,量子が絡み合った状態のEPRペアから構成されるEPRレジスタ,量子ALUをコンポーネントとして含む量子ユニットと従来のモデルとしてのフォンノイマン型ユニットを融合した形態のハイブリッドアーキテクチャである.また,これまでのプログラム内蔵方式とソフトウェアを柔軟に継承することが可能になる.
本アーキテクチャが,大規模な量子計算を量子ワイヤリングで全て構成された量子回路で処理するような完全な量子コンピュータが数十年後に実現されるであろうその一歩手前のプロトタイプとして位置付けられるという点で意義高いものと考える.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 図書 (1件)

  • [図書] Innovative Architecture for Future Generation High-Performance Processors and Systems (IWIA'06)2006

    • 著者名/発表者名
      Alex Veidenbaum, Hironori Nakajo
    • 総ページ数
      102
    • 出版者
      IEEE Computer Society

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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