研究概要 |
1,研究概要 3次元映像をデジタルデータとして記録する方法として,波面を記録する波面記述法の基礎理論を確立する。この方法は,従来法に比べ格段の情報量削減の可能性があるが,実際的なアルゴリズムやその座標変換等の基礎理論において明らかになっていない点が多くあり,これを研究する。 2.平成16年度の研究状況 (1)波面記録法の基礎理論となるEwald球の理論的特性の分析を行い,波面記述法が従来法に比べ4桁の情報量削減となることを示した。これに関して学会での発表を行っている(11参照)。 (2)多眼画像データなどの3次元画像入力装置で得られたデータの波面記録法への変換,および3次元ディスプレイ装置などの表示装置のデータ形式への変換基礎アルゴリズムの検討を行い,いくつか種類の装置間での変換アルゴリズムを明らかにした。特に,従来の記述法では不得意としたホログラフィ等の波面再生型の3次元表示装置への変換アルゴリズムを明らかにした。 (3)波面記述法の有効性を検証する目的で,平成16年度はホログラフィックディスプレイ装置を開発した.この装置による検証は,平成17年度より本格的に行う予定である。 (4)この研究過程で,上記の研究予定の内容の他に,円筒形の記録面を用いた高速な各種データとの非常に高速な変換アルゴリズムが発見された。この方法は,当初検討予定であった疑似座標による計算法に比べて実用面では有効である可能性があり,現在,これを用いた波面記述法の検討も行っている。
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