研究課題/領域番号 |
16650024
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
坂井 滋和 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 教授 (60264123)
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研究分担者 |
河合 隆史 早稲田大学, 大学院・国際情報通信研究科, 助教授 (90308221)
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キーワード | 凹面鏡 / 立体虚像生成 / レイトレーイング / コンピュータ・グラフィックス / 視覚シミュレーション |
研究概要 |
本年度の研究では、凹面鏡を対向で組み合わせ、4回反射を行なって虚像を得るための計算機シミュレーションシステムの構築を行ない、実際にこれを用いた鏡面の設計を試みて、そのデータを元にした観察装置の試作を行なった。 計算機シミュレーションシステムの構築は、Windows上でC言語を用いた簡単なGUIシステムを構築した。光学的な歪を完全に無くする事が出来ないことは事前調査によって判明しており、本研究では、観察対象領域における虚像の歪がある範囲(設定では中心部5%、周辺部10%以内)に収まるような最適値を反復法によって得ることが出来るようなアルゴリズムを確立することを目指した。結果としては、観察対象物の設置範囲を限定することによって、目標とする精度(前出)の値をクリアすることが出来たため、シミュレーションは成功したと言える。 また、これによって得られたデータを用いて虚像の視覚的なシミュレーションを行なうために、市販のCGソフトウェアに鏡面データを出力し、レイトレーシング法によって画像の生成を行なう機能を実現し、視覚的なシミュレーションを行なった。これによって生成される虚像の視覚的な評価を行なうことが可能になった。 また、その結果を用いて実際に観察鏡の試作を行なったが、高精度で大型の2次曲面を持つ鏡面の試作にはコストがかかることが判明したため、予算上の問題からシミュレーションデータを精密に反映させることは出来なかったが、4回反射による観察装置の視野範囲や歪をある程度押さえることが可能であると言うことは実証することが出来たと考えている。
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