研究課題/領域番号 |
16650046
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中本 高道 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (20198261)
|
研究分担者 |
石田 寛 東京農工大学, 大学院・共生科学技術部, 助教授 (80293041)
長濱 雅彦 東京芸術大学, 美術学部, 助教授 (70345338)
蓮見 智幸 東京芸術大学, 美術学部, 助教授 (80180850)
|
キーワード | 香るアニメーション / 匂い調合装置 / アンケート調査 / 官能検査 / 芸術作品 / フレーバ |
研究概要 |
昨年度は動画に合わせて匂い調合装置から匂いを発生させるしくみをつくり、映画のダイジェスト版に実際に香りをつけて評価した。昨年度は既存の映画のダイジェスト版ににおいをつけたが、本年度は、動画コンテンツの制作からその動画にかおりをつけるところまでを行った。また、展示会等に出展して大規模な評価を行った。東京芸大がアニメーション動画コンテンツの制作を担当し、東工大が香りをそのコンテンツに合わせてつけるのを担当して香り付動画コンテンツを作った。匂いは食品添加フレーバを中心に用いた。 2つの芸術作品「Together」(3分弱)及び「Seeds」(2分程度)に関して、7から8種類の香りをシーンに合わせて発生させた。「Together」は犬の散歩に出かけた子供が行く先々で不思議な生き物たちと出会い、いつの間にか世の中をぐるりと1周して自分の家の戻ってくるという作品である。「Seeds」はベルトコンベアで運ばれてきた色々な種が四角い箱に入って奇妙な植物が成長し"匂いの実"を育てる。それが音とともにはじけることによりいろいろな匂いが広がるというものである。「Together」、「Seeds」それぞれ9シーンに分割し、各シーンの印象を被験者に評価してもらった。 被験者にはまず匂いをつけないアニメーションをみてもらい印象に残ったシーンを3箇所まで選んでもらい、次に香り付アニメーションを体験してもらって、同様に印象に残ったシーンを3箇所まで選んでもらう。そして、各シーンごとに匂い有りの場合と無しの場合に分けて印象に残った数を集計した。このアンケート調査は、第6回アロマサイエンスフォーラム2005(9/2)、東京工業大学学園祭(10/23,10/24),東京外語大学学園祭(11/23)に出展すると同時に行い、「Together」について81名、「Seeds」に関して84名体験してもらった。 アンケート調査の結果、香りをつけることにより印象に残ったシーンが変化して、適切な香りをつけることにより人の注意が集まるシーンをコントロールできることがわかった。
|