研究概要 |
(1)絵文字によるプログラミング言語処理系のプロトタイプを設計・試作: プログラミング言語処理系への応用システムを設計・開発し,実装の上試用した。具体的には,C言語プログラミングと,その実行が,キーボードを殆ど用いなくとも,絵文字の組み合わせで簡便にできるようなインターフェース・システム,または,絵文字によるC言語プログラミング支援ツールのプロトタイプを試作・開発した。そして,絵文字を組み合わせて分かり易いプログラミングが可能となるための処理系(またはエディタ等の環境ツール)の設計を行った。絵文字は,プログラミング言語のマクロ命令や,制御構造や構文を表す記号としても用いられる。それら絵文字によって表現されたリストは,同じ意味を持つC言語のプログラム・リストに変換される。更には,そのC言語プログラム・リストをコンパイル実行させる機能や保存・削除する機能も試作システムにおいて実現した。試作に,Borland C++ Builderを用いた。実際に,携帯的タブレットPCに実装して試用した。本システムは,プログラミング初心者の学習用や,キーボードが殆ど使用できない,キーボードレスの携帯端末やポケット・コンピュータでの用途に有用と考える。 (2)評価と洗練化: アンケート方式などを用いて,上述の試作処理系の使い易さ,了解性の良さを,感性評価も加えて評価した。更に,その評価に基づいて問題点を検討し,今後一層の絵文字・プログラミング環境への洗練化を図る。対処すべき問題点として,絵文字の組み合わせによるプログラミング過程においても文法構造導入によるデバッグ機能がある方が使用し易いことが分かった。
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