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2005 年度 実績報告書

SNP解析によるゲノム情報は近未来の生体認証手段となる

研究課題

研究課題/領域番号 16650062
研究機関東北大学

研究代表者

舟山 眞人  東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40190128)

研究分担者 橋谷田 真樹  東北大学, 大学院・医学系研究科, 技術専門職員 (40374938)
キーワード生体認証 / 同値確率 / single nucleotide polymorphism / バイオメトリクス / DNAデータベース
研究概要

前年度に報告したsingle nucleotide polymorphism (SNP)15座位に加え,新たに51座位,計SNP66座位について100人のDNA試料を用いてそれぞれの遺伝子頻度分布を求めた.DNAの抽出については前年度に報告した通りであるが,SNPのタイピングについては40分での検出が可能な機器であるReal Time 7500 FAST (Applied Biosystems)を用いた.
SNP各座位における同値確率は0.375〜0.465を示し,66座位の平均は0.384であり,SNP66座位の総合同値確率は3.27x10^<-28>となった.我々が持つ日本人のshort tandem repeat (STR)データベースと比較してこれらと同等の同値確率を求めるならば,今回検討したSNPs座位のうちで同値確率の良いもの42座位(1.93x10^<-18>)が必要となる.また,各SNP座位における相関はなく,ハーデイワイベルグの平衡も保っていた.以上より個人識別を目的とした日本人におけるSNP66座位のデータベースが新たに構築された.
次にSNPの応用,すなわち一人の試料からDNAを抽出しSNPタイピングを行うことにより,バイオメトリクスとして個人認証を行うことを考慮してみる.DNAの抽出からSNPのタイピングまで今回の検査システムでは1時間で24座位のタイピングが可能となり,その場合の同値確率は6.25x10^<-11>となる.1時間という検査時間を考慮すればパスポート等への応用が十分可能であると思われ,偽造等の抑止力,セキュリティの向上を図ることができる.また,指紋・虹彩等の既存のバイオメトリクス情報を組み合わせることにより識別精度を向上させると同時に,これらによる瞬時のプレチェックを行い,更なる検査が必要となったときにはSNPタイピングを行う方がより実用的であると思われる.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 血縁鑑定の大規模シミュレーション2005

    • 著者名/発表者名
      境 純, 橋谷田真樹, 舟山眞人, 那谷雅之
    • 雑誌名

      DNA多型 13

      ページ: 225-227

  • [雑誌論文] 死後変化高度な2幼児死体の同胞鑑定を目的としたDNA解析2005

    • 著者名/発表者名
      橋谷田真樹, 境 純, 安達 登, 高橋識志, 金涌佳雅, 金武 潤, 舟山眞人
    • 雑誌名

      法医学の実際と研究 48

      ページ: 101-106

  • [雑誌論文] 東北大学における最近の親子鑑定の傾向2005

    • 著者名/発表者名
      那谷雅之, 篠根光太郎, 橋谷田真樹, 舟山眞人
    • 雑誌名

      法医学の実際と研究 48

      ページ: 247-252

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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