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2004 年度 実績報告書

未知の遺伝子の機能を生体脳で探る-特定の成熟神経細胞に発現するウイルスベクター

研究課題

研究課題/領域番号 16650071
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

幸田 和久  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (40334388)

研究分担者 松田 恵子  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (40383765)
柚崎 通介  慶應義塾大学, 医学部, 教授 (40365226)
キーワードレンチウイルス・ベクター / レトロウイルス・ベクター / 小脳 / プルキンエ細胞 / 顆粒細胞 / クモ膜下腔
研究概要

レンチウイルス・ベクターを用いて、ラット及びマウス小脳プルキンエ細胞への特異的遺伝子導入の系の確立のための実験を行った。レンチウイルスにEGFP遺伝子を組み込み、10^9/mlの力価に調整したウイルス溶液をクモ膜下腔へ注入し、EGFPの発現によって、感染細胞を同定した。ウイルス注入部位付近では、プルキンエ細胞以外の白質の細胞へも感染が見られ、免疫組織学的にこれらはアストロサイト、オリゴデンドロサイトであることが確認された。注入部位からやや離れた部位では。プルキンエ細胞特異的な感染が観察された。また感染領域は注入部位から側方に広がり、前後軸方向には拡大しにくい傾向が見られた。色素注入では色素はクモ膜下腔全体に容易に拡散してゆくため、ウイルスが小脳全体に広がりにくい原因は拡散の過程でウイルス自身が組織にトラップされるためであることが考えられる。感染細胞の特異性を上げ、小脳全体に感染領域を拡大するためには、ウイルス溶液の力価をやや低下させて、注入量を多くすることで、最適化ができると考えている。レンチウイルス・ベクターのプルキンエ細胞への親和性を利用するだけでなく、積極的にプルキンエ細胞への感染の特異性を達成するために、プルキンエ細胞特異的プロモータであるL7を用いたウイルスベクターを作成中である。即ち、L7-Creを持つベクターとloxP間にストップ・コドンを挿入し、その下流に目的遺伝子を導入したベクターを共感染させることで、プルキンエ細胞特異的な遺伝子導入が可能となると考えられる。
顆粒細胞への特異的遺伝子導入のため、レトロウイルス・ベクターにEGFP遺伝子を組み込み、外顆粒層の存在する生後1週から10日ほどのマウス及びラットのクモ膜下腔にウイルス溶液を注入した。現在、注入条件の最適化を行っている。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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