研究課題/領域番号 |
16650125
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
片岡 剛 岩手医科大学, 医学部, 助手 (40347860)
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研究分担者 |
中島 隆之 岩手医科大学, 医学部, 講師 (50244918)
福廣 吉晃 岩手医科大学, 医学部, 助手 (20228927)
新沼 廣幸 岩手医科大学, 医学部, 助手 (90382598)
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キーワード | 急性大動脈解離 / 腹部臓器虚血 / malperfusion / fenestration / IVUS |
研究概要 |
体外循環ポンプを使用した高圧流体環境下での実験 平成16年度にIVUSカテーテルに見立てた経食道エコープローベに吸引管2本、ガイドワイヤーlumen1本を一体化させたdeviceを製作し、原理的な吸着と解離内膜fenestrationが可能なことを実証した。次に9FrのIVUSカテーテル(Ultra ICE Boston Scientific社)に同様なlumenを付加し、実際のサイズに近いdeviceと、内膜に見立てたビニール中隔を有する大動脈解離モデル(径4cm)をハンドメイドで作成し、体外循環用ポンプを介在させた閉鎖回路内に取り付け、高圧流体下の大動脈環境のモデルを作成した。これにIVUSdeviceを挿入し、カテーテルの吸着実験をしたが、高圧下での解離モデルのウォーターシールの問題が完全に克服できず、平成17年度は企業に委託して圧に耐えうる解離モデルを作成し、モデル内圧が80〜100mmHgという環境下での実験を施行した。体外循環用の遠心ポンプを使用して2600〜3000ml/分の高圧流体環境を実現し、吸着の吸引圧を200mmHgに固定して、シースから作製したIVUSdeviceを挿入し、内膜への吸着に成功した。(25回試行し平均82mmHg圧下で、全回で吸着に成功)吸着時の圧、吸引開始から吸着までの時間、カテーテル重量などを解析し、原理的にではあるが、IVUSを解離内膜に吸着固定し、その後体外操作可能なカッターにてのfenestrationが可能なことを実証できた。ワイヤー型で体外操作によって出し入れ可能な形状記憶型のカッティング用deviceの開発には着手できなかったが、これが可能となれば、IVUSメーカーとの連動で実際に動物実験可能なdeviceを作製し、動物実験を進めることが可能と考える。17年度末において、実験結果の論文を業者英語校正に出している状態である。
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