研究課題/領域番号 |
16650153
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中村 良三 国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (10015787)
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研究分担者 |
目崎 登 国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (30010408)
徳山 薫平 国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 助教授 (00207565)
土井 直美 (麻見 直美) 国立大学法人筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10300005)
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キーワード | 減量 / 柔道 / エネルギー代謝 / 睡眠時代謝 / 基礎代謝 / 食事誘発性熱産生 / ヒューマンカロリメータ |
研究概要 |
柔道選手が試合に向けて行なう減量の期間(試合前4-10日)及び減量をしていない期間のエネルギー代謝をヒューマンカロリメータで測定した。ヒューマンカロリメータによるエネルギー代謝測定の信頼性を確認するため、アルコールランプの燃焼試験を行ない、アルコールの燃焼量から計算された酸素消費及び二酸化炭素産生に相当する値がカロリメータの測定から算出されることを確かめた。ヒューマンカロリメータによるエネルギー代謝測定は夕食後に入室し、1)就寝中(23:00-6:00)、2)早朝空腹時(6:30-7:00)および3)朝食後(7:00-10:00)に分けて計測した。試合4日前の測定(通常の体重から3kg減)においては就寝中、早朝空腹時及び朝食後のエネルギー代謝の亢進(食事誘発性熱産生)の何れもが凡そ20%あるいはそれ以上減少しており、選手が行なっている減量中にはエネルギー代謝が大幅に減少していることが明らかになった。特に睡眠時のエネルギー代謝の減少は従来のマスクを用いた測定では不可能であり、ヒューマンカロリメータを計測に用いることで初めて明らかにされた。測定期間中の食事摂取は選手各自に任せ、食事調査からエネルギー摂取等について分析した。減量中の食事制限は各自まちまちであったが、減量の最盛期にはエネルギー摂取量を1/3に減らしている者が多かった。従って減量中のエネルギー代謝の低下は減量による体組成の変化によるのか減量中の食事摂取の変化によるものであるかは未解明の課題として残されている。
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