研究概要 |
本研究は以下の2つの課題より構成される. 課題A.遺伝情報などのパラメータが減量の個体差に与える影響力を数値化する. 課題B.個体差を考慮したオーダーメイド減量プログラムの有効性を検討する. 上記の研究目的を達成するために,今年度は研究分担者および従来の共同研究者の協力を得て,肥満者に対する減量介入を実施するとともに過去の研究参加者を再リクルートし,生体情報および遺伝情報のデータベース化を試みた.肥満者の減量介入は,男性60名,女性60名,計120名について,食事療法と運動療法による3か月間の減量指導をおこない,減量の前後に形態,体組成,体脂肪分布,体力レベル,血清脂質などを検査した.これらの検査値により定量化された減量効果を肥満関連遺伝子変異の情報とともに,データベースに組み込んだ.また,遺伝情報の収集のためにリクルートされた過去の研究参加者は女性120名であり,すでに構築済みのデータベースに遺伝情報を組み込んだ.さらに,研究分担者および共同研究者とともに,来年度に実施予定である減量介入および再リクルートの方法について打ち合わせをした.そして,研究内容について再度確認し,円滑な研究遂行の準備を整えた. 来年度は,今年度同様,減量介入に関するデータを蓄積していくとともに,個別減量プログラムを作成し,その有効性を検証するための準備を整える.研究目的の達成に向けて,情報収集およびデータ解析作業を進めていく.
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