研究課題/領域番号 |
16650173
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
渡辺 光雄 岐阜大学, 教育学部, 教授 (40016647)
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研究分担者 |
長野 宏子 岐阜大学, 教育学部, 教授 (40074984)
夫馬 佳代子 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (70249291)
池谷 尚剛 岐阜大学, 教育学部, 教授 (70193191)
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キーワード | 家庭科教育 / ユニバーサルデザイン / 生活者の自立 / 教材研究 / 生活必需品 / 衣食住の生活環境 / 消費者教育 / 生活ハンディキャップ |
研究概要 |
最近、家庭科等の教科書に登場してくる"ユニバーサルデザイン〔以下、UD〕"という言葉について、主にその教育方法を研究した。現在はこの教育方法がいまだ未確定である。UDは米国においては建築デザイン教育として発祥したため、一部のデザイナー教育になっている点を慎重に考慮して、ここから生活者の「自立」をめざした生活環境を要求してゆく「消費者としての一般的な教育」の方法を研究した。 今年度の成果は次の3点にある。第一にUD概念の教材としての整理である、多量に存在するUD概念に関わる資料を整理し「分かりやすい教材」として整理することを始めたことである。 第二に新たに視覚障害に関する介護支援教育にたずさわる分担研究者を加え、具体的な現行の支援教育の問題点・課題などを整理し、本研究での生活教育への(来年度研究の最終目標とする)研究フレームを概略、構築したことである。 第三にUD概念の発祥の地である米国を訪問し、UD研究の現状および(我々の関心である)消費者教育との関連研究を調査してきたことである。3大学・研究所を訪問し、4名の研究者に面接を行い、27の資料を入手した。UD研究の最近の変化、およびUD製品の普及への工夫・努力などの事例を豊富に入手してきた。特に次の二点、(1)米国においても消費者教育はまだ始まったばかりであること、(2)しかし、日本と異なり過去の大きな「公民権運動」の歴史のなかからUDが登場したことが分かった。このことは日本においてUDの生活者・消費者教育を考える場合に特に研究しなければならない課題であることがわかったことである。
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