研究概要 |
あらゆる分野でいろいろな情報がコンピュータやインターネットで管理されている中で、五感に訴えるアミューズメント性のある情報、映像のある動画などがインターネットを介して情報交換されている。本研究は、五感のひとつである嗅覚に訴えるアミューズメント性の情報、化学物質の匂い発生のコンピュータ管理技術を獲得し、科学教材として教育に応用しようとするものである。 まず、匂いを伴う化学物質を高分子ゲルに含ませて、その安全性と匂いの芳香性の基礎研究を実施し、数十種の化学物質の匂いをコントロールすることができた。匂いの発生には、オリジナルな発生装置を開発し、パソコンのUSBバスで制御するシステムを開発した。 さらに、匂いの情報としてデータを数値化して、インターネットでも匂い情報の管理ができるシステムを開発し、インターネットメールの添付データとしてデータのやり取り、そして、送信した匂いの自動発生などのシステム化を行った。 国内はもとより、国外では、IUPAC主催の19ICCE国際会議(2006,ソウル開催)で報告し、参加者から好評を得た。 開発したコンピュータ制御の匂い発生システムを使って嗅覚アミューズメント性を必要とする教育現場で活用を図り、科学教育での匂い識別学習の教材として利用していく予定である。 この成果はコンピュータでの匂いディスプレイシステムとしての応用が考えられ、更なる教育教材としての利用を検討し、教育的効果を模索する。
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