1.舗装道路面での太陽熱発電に適した熱電発電材料の選定を行った。資源量、単価、環境への影響等を考慮し、Bi-Te化合物使用の妥当性を確認した。 2.素子製造技術に関する調査を行い、有望なものに着目し、経済上システムが成り立つ可能性を見いだした。 3.舗装道路面での太陽熱発電装置の試作・特性評価を行った。試作した発電装置について熱源と素子間の熱流解析を行った。その結果、熱源間温度差に対する熱電素子間温度差の比率は80%であり、簡易な構造の試作器でも良好な発電特性を示すことが明らかになった。 4.発電単価の推算を行った。道路舗装面が高温となる3〜10月においての条件の下、熱電モジュール価格は将来の量産価格として500per moduleとした。設備費用として熱電素子に掛かる費用のみとした場合でも発電単価は320per kWhとなった。 この結果、発電単価は現状では高価である。発電素子の性能向上、低価格化の期待を大きく持つ必要がある。高温熱源、低温熱源の設定に検討の必要がある。発電素子の運用時、廃棄時の環境への影響、特に毒性について検討が必要である。以上の点について中間的に取り纏めた。
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