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2004 年度 実績報告書

フォトニック結晶を用いた高帯域フェムト秒顕微分光法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16651052
研究機関関西学院大学

研究代表者

玉井 尚登  関西学院大学, 理工学部, 教授 (60163664)

キーワードフォトニック結晶 / 共焦点光学顕微鏡 / 過渡吸収 / α-ペリレン / 微結晶 / 自己束縛励起子 / フェムト秒
研究概要

今年度は,まずプローブ光の波長範囲を拡げるために,フォトニック結晶ファイバーに現有の増幅しないフェムト秒Ti:Sapphireレーザーの基本波をカップルさせてブロードバンドのフェムト秒白色光を発生させると共に,共焦点光学顕微鏡に導入した。ポンプ光としてTi:Sapphireレーザーの第二高調波390〜410nmを用い,同軸でポンプ光と白色光のプローブ光を入射し,ロックイン検出法により薄膜化した光学フィルターの微弱な過渡吸収が測定できることを確認した。励起光強度とプローブ光強度の依存性を解析したところ,励起光に対して過渡吸収は直線関係が成立し,励起光は0.1mW程度,プローブ光は50nW程度の微弱な光で過渡吸収測定が可能なことがわかった。白色光の分散特性とパルス特性を解析したところ,空間分解能として800nm,装置応答関数として0.9ピコ秒,吸収感度として±3×10^<-8>のブロードバンド共焦点顕微過渡吸収分光法を構築することが出来た。この装置を用いて,α-ペリレン微結晶に於ける過渡吸収ダイナミクスの測定を行った。その結果,10^<-7>オーダーの微弱な吸収変化の測定が可能であり,可視領域で特に650nm付近の吸収が強いことがわかった。さらに時間初期における過渡吸収ダイナミクスの測定から,α-ペリレンにおける自己束縛励起子は,約4psで生成する成分があることが明らかになった。パルスと同時に立ち上がる過渡吸収成分に関しては不明であり,現在検討中である。
さらに,特定の遅延時間に於いて過渡吸収変化の場所依存性を解析することにより,過渡吸収の二次元イメージングを測定できるようになった。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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