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2004 年度 実績報告書

ピコインキュベータを用いたタンパク質結晶化チップの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16651071
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

藤本 啓二  慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70229045)

キーワードコアシェル型粒子 / スピンコート / ナノ結晶 / インキュベータ / NaCl / リゾチーム
研究概要

ソープフリー乳化重合によりコアの外側をシェルで覆ったコアシェル型粒子(NAG粒子)を作製した。この粒子は電解質水溶液中でも分散状態を保つことから、用途や目的に応じて種々の材料創製に適用可能であると考えられた。得られた粒子をスピンコートによって基板に配列させることができた。ここに結晶性物質の溶液を滴下し、シェル内に溶液を吸収させた後に余分な溶液を除去した。この基板を静置して乾燥することにより結晶の生成を観察した。結晶性物質としては無機物質のNaCl、および有機物質のリゾチームを選択した。このとき、ナノ結晶の形態とサイズ、およびナノ結晶の配列を制御するために、結晶性物質の濃度、乾燥方法等の実験条件を変化させて検討を行った。得られたナノ結晶は走査型電子顕微鏡(SEM)によって分析した。室温、湿度20%の条件下でNaClの結晶化を行ったところ、粒子の横にナノサイズの立方晶の結晶が観察された。NaClの濃度を高くすると平板状の単結晶様物質を作製することもできた。次に、この粒子を用いて結晶サイズの制御を試みた。粒子のシェル層の体積がインキュベータの容積となるため、粒子のシェルの厚みを変化させたコアシェル型粒子を作製した。その結果、粒子のシェル層の容積と生成するナノ結晶の体積に比例関係があることがわかった。一方、タンパク質であるリゾチームに関してはNaClとは異なり、結晶は複数個の粒子の頂点を覆うように盛り上がって生成した。得られた結晶はサイズ、形状共にほぼ均一であった。

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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