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2005 年度 実績報告書

スターリンの対日政策に関する基礎的研究:1931-1953年

研究課題

研究課題/領域番号 16651116
研究機関東北大学

研究代表者

寺山 恭輔  東北大学, 東北アジア研究センター, 助教授 (00284563)

キーワードスターリン / 中東鉄道 / ソ連外務省 / 満州国 / 田中上奏文 / 日ソ関係 / 満州事変 / 東北アジア
研究概要

2005年春に提出した論文「スターリンと中東鉄道売却」の校正を進めた。1931年の満州事変勃発から、1935年の満州国への中東鉄道の売却に至る過程について、スターリンの対応を最近刊行された新史料をもとに検討した。売却先は満州国であるが交渉相手は日本であり、1930年代前半のスターリンの対日政策の一側面をあきらかにすることができた。本論文は2005年10月に『東北アジア地域史研究の一視覚』の一論文として山川出版社から刊行された。
2005年10月4-19日にロシア外務省アルヒーフ(文書館)及びロシア国立図書館(旧レーニン図書館)で関連史料を収集した。2006年2月に別の科研の経費でモスクワを訪問した際に、この調査時に注文したコピー資料を入手し、それらをもとにさらに研究を進めている。一方で2005年10月の本科研費による滞在時と2006年2-3月のモスクワ滞在時(別の科研費による)に、関連書籍を大量に入手することができた。
10月21-22日に東京の成蹊大学で行われたロシア史研究会の年次大会では、『ロシアにおける「田中上奏文」:満州事変に関するロシア史学の現状』と題して報告し、戦間期の日ソ関係について、特に1990年代以降のロシア語による研究書を批判的に分析した。歴史的史料に基盤を置かず、冷戦時代のイデオロギーを反映した研究が現在のロシアでも続けられている現状について偽書「田中上奏文」を例に批判した。日ソ関係を研究するには日本ばかりでなくロシア側研究者の研究の進展も望まれるが、新しい視点から叙述を試みる研究者は今のところ少数にとどまっている。12月17日に一橋大学で行われた近代東北アジア地域史研究会に参加して、満州問題に関連した発表を聴講した。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件)

  • [雑誌論文] プーチンのロシア2006

    • 著者名/発表者名
      寺山 恭輔
    • 雑誌名

      東北アジアアラカルト 16号(印刷中)

  • [雑誌論文] プーチンのロシアをめぐる邦語文献2006

    • 著者名/発表者名
      寺山 恭輔
    • 雑誌名

      東北アジアアラカルト 16号(印刷中)

  • [雑誌論文] 遣日レザーノフ使節団の提唱者、ロシア宰相ニコライ・ルミャンツェフ2006

    • 著者名/発表者名
      寺山 恭輔
    • 雑誌名

      東北アジア研究センター研究シリーズ 7号(印刷中)

  • [雑誌論文] ロシアにおける田中上奏文2006

    • 著者名/発表者名
      寺山 恭輔
    • 雑誌名

      ロシア史研究 78号(印刷中)

  • [雑誌論文] スターリンと中東鉄道売却2005

    • 著者名/発表者名
      寺山 恭輔
    • 雑誌名

      近代中国東北地域史研究の新視角(江夏由樹、中見立夫、西村成雄、山本有造編集)(山川出版社)

      ページ: 154-184

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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