研究課題/領域番号 |
16652027
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
宮本 律子 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (30200215)
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研究分担者 |
フィリップス ジョン 弘前大学, 人文学部, 教授 (70292133)
亀井 伸孝 関西学院大学, 社会学研究科, COE専任研究員 (50388724)
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キーワード | 手話 / ろう者 / 非音声自然言語 / 認知言語学 / 多言語使用 / 話者少数言語 / 言語選択 / 言語政策 |
研究概要 |
本研究の3年間のうち、本年度は実質的な情報分析開始の年であった。宮本は、初年度の海外調査において確立した海外共同研究者との協力体制に基づき、ケニア手話の背景情報をさらに収集し,亀井はアメリカ人類学会において成果の一部を発表した。フィリップスは国内において資料の分析をおこなった。 宮本は、KNAD(ケニア国立ろう者協会)の事務局、KSLRP(ケニア手話研究プロジェクト)の事務局、ケニアろう児童協会、ケニア特殊教育研究所などにおいて聞き取り調査をおこなった。さらに、文献において、自然言語としての手話の特徴を研究した。ケニアにおけるろう者教育は、政府レベルにおいてはカメルーンやナイジェリアより遅れており、それを補完する形で、NGO等が活動している実態が明らかになった。今後は、手話の使用実態を詳細に記述し、言語学的側面からの分析をおこなう。 亀井は、アメリカ合衆国ワシントンDCで開催された、第104回アメリカ人類学会年次大会に参加し、「フランコ・アフリカ手話の誕生:中西部フランス語圏アフリカにおけるクレオールアメリカ手話」というタイトルで、本科学研究費補助金による研究の成果を発表した。あわせて、ケニア、エリトリアなどのアフリカ諸国を含む各地の手話言語の歴史、現状、動態に関する情報収集を行い、この分野の国際的な研究の動向を調査した。 フィリップスは、昨年度の調査で録画した北部ナイジェリアでのメディアにおける手話使用の分析をおこなった。
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