本年度は研究期間3年の最後の年に当たり、追加調査、データ整理、結果、分析の発表を中心に行った。具体的には、2006年5月にシンガポールにて開催された76年修了生のリユニオンに出席し、ネットワークの中心となる修了生と意見を交換した。またこれまでの調査で得た感触を再度検証した。6月に北海道留寿都村国際交流センター、ならびに7月に東京YWCA「留学生の母親」運動総会、留学生のおかれている現状と問題点などについて講演した。 同じく7月には留学生を含む卒業生のネットワークが比較的円滑に構築、維持されていると報告されている国際大学に出張し、そのシステムの全体像、データ管理方法などについて、担当者から説明を受けた、これらをもとに、2007年2月には神戸大学留学生センターにおいて「卒業・修了後交流の可能性」というタイトルで発表を行った。 研究論文に関しては、「元文部(科学)省国費学部進学留学生のネットワーク構築の方向性-予備調査から見えてきたもの-」が『留学生交流・指導研究』第9号に掲載決定となった。また「修了生調査のためのフレームワークの作成-Kimの異文化適応構造モデルを用いて-」が『東京外国語大学留学生日本語教育センター論集』第33号に掲載となった。 研究のまとめとして、科研報告書(約100ページ)を作成し、関係大学、関係者に送付するよていである。
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