研究課題
研究実績の概要を、(1)談話分析[(1)日本人高校生22名、(2)オーストラリアからの交換留学生4名、(3)韓国学校の生徒6名、(4)韓国の高校生20名]、(2)アンケート調査の文化面に限って報告する。(1)(1)日本文化についての意識が弱く、その良さを認識している者も少なく、異文化に興味のない者もいた。食に関するロールプレイでは、箸の使い方を説明する者が最も多く、食べ物・調味料では、しょうゆ、みそ汁、魚(まぐろ、しゃけ、焼き魚など)を挙げる者が多かった。(2)日本での高校生活を楽しんでいた。自国の食べ物としては、肉、パスタを挙げていた。(3)日本人との交流がある者に日本人に好印象を持つ者が多く、交流がない者の中には、日本人・日本文化に否定的な印象を持つ者がいた。自国の食に関しては、スプーンで食べる、ご飯を置いて食べるなど、日本との習慣の違いを指摘する者が多かった。(4)日本に来日経験のある者が大部分を占めたが、多くの者は日本に好印象を持っており、町の美しさやサブカルチャーへの興味を挙げていた。自国の食べ物に関しては、韓国学校の生徒と同様、日本との習慣の違いが多く挙がり、また様々な韓国料理名が挙がった。(2)日本在住の外国人生徒は「日本らしさ」として現代日本の特徴(高層ビル、投球、満員電車)を挙げる傾向があるのに対し、日本人生徒は日本の面影を残す場所、伝統文化(着物、京都、華道茶道、庭園)を挙げる傾向が強かった。一方、伝統的な文化への親しみという点では、外国人生徒の方が親しみを感じる傾向にあった。外国人生徒は、日本の道徳や価値観との違いを強く感じつつも、異文化に触れることで自分が変わったと感じ、もっと日本を知りたいという意欲を持っているという結果が得られた。
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The 3rd International Symposium on OPI, The 12th Princeton Japanese Pedagogy Forum Proceedings
ページ: 103-109