研究分担者 |
齊藤 美和 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (90324962)
小泉 博一 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (60247567)
AUGUSTINE J 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (70346120)
吉川 敏博 天理大学, 国際文化学部, 教授 (20123391)
植松 茂男 摂南大学, 外国語学部, 教授 (40288965)
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研究概要 |
昨年行った先行研究の調査より、日本人英語学習者が社会に出てから、英語力がどの様に推移するかを計測するには以下のツールを用いるのが有用であると判断した。(1)TOEFLやTOEICの標準テスト,(2)あるトピックに関して英語で話し、そのデータを収集,(3)あるトピックに関して15分間で英文を書きそのデータを収集,(4)電話で受験できるPhone Passテストを用いてリスニング・スピーキング力を測定。 この4種類のデータを平成17年の1〜3月(大学卒業直後)の間に4大学17名の被験者より収集したが、このデータの中でTOEFL, TOEIC, Phone Passの成績は入手し、今後2年間の成績と比較のため整理済みである。その他のデータに関しては、スピーキングデータの書き起こしとライティングデータのテキスト化まで完了できた。今後は、田浦(2005)の言語保持・喪失研究で用いられた221項目(正確さ、流ちょうさ、語彙力、文法力等)に関して詳細な分析に取りかかる。 また、平成18年も1〜3月期に社会人となった被験者からデータ収集を進行中であり(勤務地が日本全国広範であるので昨年のように容易には進んでいないが)、上記同様のデータ処理を平行して行う計画である。 ただ、3年目は報告書作成作業が必要であるので、データ収集を秋口に設定し、大学卒業後2年半の間ほとんど英語と接する無くなった社会人が、どのように英語力を保持、喪失しているのかを各個人の言語歴を参考に考察を行う予定でいる。 初年度の先行研究の調査結果は8月にオランダで開催された第2回母語喪失学会で発表し、この分野で最先端の研究を進めているMyers-Scotton博士による4-Mモデル、バイリンガルの脳構造を言語面で分析中のParadis博士より非常に有益なコメントを得ることができたので、本年度本格的に開始する分析に大いに参考となった。
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