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2005 年度 実績報告書

古墳以外の墓制による古墳時代墓制の多角的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16652058
研究機関鹿児島大学

研究代表者

橋本 達也  鹿児島大学, 総合研究博物館, 助教授 (20274269)

キーワード古墳時代 / 古墳 / 石棺墓 / 奥山(六堂会)古墳 / 地下式横穴墓
研究概要

本研究では、古墳以外の古墳時代墓制に関する研究を進めている。これまでの研究において注目度が低い古墳以外の墓制の研究により、古墳が表現する社会的諸関係の意義をあらためて反照的に問い直すことを目指している。
本年度の研究実績
(1)フィールド・資料調査
日本列島南西端の古墳築造地域である薩摩半島南部地域において、昭和16年の調査で石棺が確認されていたものの、調査データが古く実態が不明確であった奥山(六堂会)古墳の発掘調査を実施した。石棺の再調査により基礎資料を得たほか、この石棺が天草-宇土地域の石棺と密接な関係を持つこと、非在地系の土師器が多く出土し、古墳築造の稀な地域にあっても地域間交流が活発に行われていることなどを明らかにした。
(2)古墳以外の古墳時代墓制に関する基礎資料調査
各地域の古墳以外の古墳時代墓制の検討を進めるため、岩手県において古墳踏査・遺物見学などを行い、北限域の古墳時代墓制の様相について比較研究を進めた。ほか、種子島広田遺跡において非古墳築造地域の墓制の研究を行った。
(3)出土資料調査
南九州の古墳以外の墓制から出土した重要資料の分析を行った。具体的には、多様な墓制の出現期に関する研究を進めるために、宮崎県高城町牧ノ原古墳群・国富町高田原地下式横穴墓・高原町日守9号地下式横穴墓出土資料などの基礎的な図化・検討を行った。
本研究により、古墳を中心とする古墳時代研究の固定的な視点を再検討し、地域的な様相把握によって、日本列島における国家形成過程のより多角的な研究を進めるための情報を提供しうる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 その他

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 古墳時代中期甲冑の出現と中期開始論-松林山古墳と津堂城山古墳から-2005

    • 著者名/発表者名
      橋本達也
    • 雑誌名

      待兼山考古学論集

      ページ: 539-556

  • [雑誌論文] 加世田市「六堂会」古墳の調査2005

    • 著者名/発表者名
      橋本達也
    • 雑誌名

      鹿児島県考古学会研究発表会資料-平成17年度総会-

      ページ: 6-7

  • [雑誌論文] 稲童21号墳の眉庇付冑

    • 著者名/発表者名
      橋本達也
    • 雑誌名

      稲童古墳群-福岡県行橋市稲童所在の稲童古墳群調査報告- 行橋市教育委員会

      ページ: 276-285

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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