研究課題/領域番号 |
16652060
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
藤井 正 国立大学法人鳥取大学, 地域学部, 教授 (20165335)
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研究分担者 |
永山 正男 国立大学法人鳥取大学, 地域学部, 教授 (10144643)
山下 博樹 国立大学法人鳥取大学, 地域学部, 助教授 (00314568)
筒井 一伸 国立大学法人鳥取大学, 地域学部, 講師 (50379616)
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キーワード | 市町村合併 / 都市圏 / 地域構造 / 中心地 / 中心市街地 / 機能分担 / 道路ネットワーク |
研究概要 |
市町村合併と都市圏構造の関係を分析するため、都市圏構造の基礎となる道路ネットワークや機能配置、そして合併のタイプの分析を行った。具体的にはまず、新旧の地形図等から道路の整備と中心地関係の変化に関する分析などをすすめた。合併のタイプとしては、中心都市とその周辺地域の合併というパターン(鳥取市など)、生活圏と行政間の関連が深い地域が異なるタイプ(兵庫県三田市・三木市と吉川町など)、都市圏(生活圏)域全体ではなく、その一部の地域における合併(愛知県豊根村・富山村)などのタイプについて検討を進めた。地域政策との関連では、第1のタイプで中心市街地の空洞化を防ぎ、また合併した周辺町村の既存中心が衰退することもさけるために、機能分担関係や中心地ネットワークの中でいかに地方都市中心市街地の再生を図るかに関して研究を行った。この点に関しては鳥取市中心市街地のバリアフリーを基礎とする方策の再検討を行い、日本地理学会のシンポジウム「地方都市再生の指針」において報告を行った(山下)。また第3のタイプに関しては、都市圏における中心地機能の脆弱さから、合併圏の縮小が余儀なくされた事例の検討を通じて、道路ネットワークや諸側面における中心-周辺関係の実態を資料の分析から研究を行った。さらに住民が認識している生活圏、合併圏やまた合併圏設定に関する政治プロセスを明らかにすべく、現地に赴き、住民や行政担当者、首長への聞き取り調査をはじめとするフィールドワークを実施し、研究をすすめた。また鳥取県において実際の合併動向とは別の合併の可能性とその意味なども、都市圏構造の点から再検討を行いつつある。市町村合併をせずに単独存続を選択した市町村(鳥取県日南町)を含む都市圏に関しても、合併の3タイプとの比較検討のために資料収集や現地調査を行い分析をすすめた。
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