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2005 年度 実績報告書

法の情報分析試論

研究課題

研究課題/領域番号 16653008
研究機関東京大学

研究代表者

岩橋 健定  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (50293999)

研究分担者 太田 勝造  東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (40152136)
堀田 昌英  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50332573)
キーワード情報 / 情報公開 / 個人情報保護 / 交渉 / 合意形成 / 予防原則 / 安全確保 / 法規範の伝播
研究概要

平成17年度においては、前年度の研究成果を踏まえて、法現象を情報の収集・加工・発信のプロセスの連鎖として捉え直すことを基盤とする「法の情報分析」の基礎理論のとりまとめと、その理論の具体的場面への適用を行った。
基礎理論としては、(1)事実情報の収集・加工を中核とする法的意思決定のモデル化を行い、交渉や訴訟の場面についての分析枠組みを形成した。また、(2)利害関係者や国民一般の合意にかかる情報についても、その分析枠組みに加えることによって、行政上の法的仕組みについてもその分析枠組みの適用を可能とすることに成功した。さらに、(3)法規範情報については、その発展と伝播についても枠組みに加えることとした。そして、(4)以上の分析枠組みに、効率性と正統性の契機を併せることで、十分な理論枠組みが形成されることを示した。
具体的な場面への適用としては、(1)いわゆる予防原則・予防的介入をめぐる論点について上記の基礎理論によって合理的な説明が可能であること、むしろ「予防的介入」概念自体が極めて不明確であることを示した、(2)安全に関して、JR西日本の事故・耐震偽装問題について、上記基礎理論から示唆される原因の特定と再発防止策の提言をまとめた、(3)情報自体の情報分析として、情報公開法・情報公開条例の伝播とその下での事実情報の流通分析によって開示請求対象の特定についての解釈論を提示した他、個人情報保護についても情報と対象の対応性に即した立法と解釈が必要となることを示した。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 耐震強度不足建築物問題の論点整理2006

    • 著者名/発表者名
      岩橋健定
    • 雑誌名

      ビジネスコンプライアンス 6(未定)

  • [雑誌論文] 個人の遺伝子情報の保護2005

    • 著者名/発表者名
      岩橋健定
    • 雑誌名

      法と遺伝学

      ページ: 89-114

  • [雑誌論文] 倫理についての進化論的覚書2005

    • 著者名/発表者名
      太田勝造
    • 雑誌名

      法と遺伝学

      ページ: 215-232

  • [雑誌論文] 法律扶助の存在理由への-視覚(上)(下)2005

    • 著者名/発表者名
      太田勝造
    • 雑誌名

      判例タイムズ 1176 1177

      ページ: 33-39, 54-57

  • [雑誌論文] 日本人の法意識2005

    • 著者名/発表者名
      太田勝造, 藤本亮, 河合幹雄, 野口裕之
    • 雑誌名

      ジュリスト 1297

      ページ: 53-62

  • [雑誌論文] 川辺川ダム事業中止を考える。2005

    • 著者名/発表者名
      堀田昌英
    • 雑誌名

      土木学会誌 90巻11号

      ページ: 97-98

  • [図書] ロースクール交渉学2005

    • 著者名/発表者名
      太田勝造, 草野芳郎
    • 総ページ数
      276
    • 出版者
      白桃書房

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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