研究課題/領域番号 |
16653010
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
城山 英明 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (40216205)
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研究分担者 |
金井 利之 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (40214423)
小泉 秀樹 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30256664)
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キーワード | 社会的合意形成 / まちづくり / 環境問題 / 社会資本整備 / 自治体運営 / ワークショップ手法 / パブリックインボルブメント |
研究概要 |
本研究は、様々な分野における社会的合意形成のための様々な枠組みと手法について横断的に現場の事例に基づいて分析することを通して、分野横断的な共通の課題を抽出することを目的としている。具体的事例としては、環境問題、まちづくり、社会資本整備、あるいは自治体運営といった様々な分野を対象とした。 平成17年度においては、第1に、自治体運営や各政策分野における市民参加のあり方に関する指針・条例に関するアンケート結果を素材として、制度運用に関するヒアリング調査を行うとともに、指針・条例の具体的規定項目や運用上の課題を整理することで、参加型の社会的合意形成の枠組みを規定する制度を分析・設計する際のポイントと課題を明らかにした。関連して、まちづくりにおけるワークショップ手法、科学技術分野におけるコンセンサス会議手法、社会基盤におけるパブリックインボルブメント手法、環境政策におけるコンセンサスビルディング手法の理論的比較も行った。焦点としては、議論の対象、参加の手法、参加プロセスの事前の明示化の有無、参加者の性格(明確な利益を持つ「ステークホルダー」か、ランダムサンプリング等で選ばれる「一般市民」か)、個別手法による結果と最終的な政策決定の連結の程度(直結か切断か)等であった。第2に、社会的合意形成における重要なステップとなる問題構造化に関しては、地域的交通課題を素材とした問題構造化手法に関して、論文をまとめた。第3に、医療過誤対策や民間における技術基準の策定における様々な関係者間のコンセンサス形成制度・手法についても研究した。 また、オランダの研究者(アムステルダム大ハイデン準教授)を訪問し、日蘭の課題状況の比較を行うとともに、来日した米国の研究者(マサチューセッツ工科大ローズ講師)とともに、日米の事例に関する比較検討を行った。
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