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2005 年度 実績報告書

日本のイノベーション・システム:「全国イノベーション調査」データに基づく実証分析

研究課題

研究課題/領域番号 16653019
研究機関一橋大学

研究代表者

伊地知 寛博  一橋大学, イノベーション研究センター, 助教授 (40344072)

研究分担者 小田切 宏之  一橋大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (40114053)
古賀 款久  関西大学, 経済学部, 助教授 (50344073)
キーワードイノベーション論 / イノベーション政策 / イノベーション・システム / イノベーンョン / 民間企業 / 統計 / 産学連携 / 日本
研究概要

平成17年度も,「全国イノベーション調査」のデータを用いて,日本のイノベーション・システムの特徴に関する分析を行った.まず,広範な国際比較より,日本ではイノベーション活動が相対的に少数の企業によって担われていることが確認された.連携の点では,イノベーション実現企業においては,とくに鉱工業の大規模企業で,大学等との協力が強く専門的な知識も重要視していることが見いだされた.他方,会社数として大きな割合を占めるイノベーション非実現企業においては,イノベーション実現企業とは異なり主としてコスト低減等が目指されてはいるものの,組織変化や経営戦略の実施といった非技術的側面での変化をよく行っていることが日本の特徴であることが窺われた.そして,組織イノベーションも広義のプロセス・イノベーションとみなすという立場をとるとすれば,20年ほど前の既存研究で指摘された特徴について,国全体としては,相変わらず"プロセス・イノベーション指向"であることが示唆された.
なお,この調査の質問項目には多様な変数が含まれていることから,個票データを用いたイノベーション・システムに関する分析を,今後もさらに深めていくこととしている.
また,日本のイノベーション・システムに関する理解を深めるために,企業の状況と並行して,研究集約大学における,研究からイノベーションにかかる現状について,機関別の研究資金や特許等に関するデータを用いて整理した.そして,日本の研究集約大学は,企業との共同研究や技術移転,スタートアップなど,産学連携活動の点でも大きな割合を占めているとともに,特許公開までの期間から公報データからはまだ明確ではないものの,近年の知的財産政策の展開や国立大学法人化に伴う制度の変革ともあいまって,規模がより拡大している状況が示された.また,現状分析から示唆される政策および運営上の留意点についても議論した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 日本のイノベーションシステムの現況-「全国イノベーション調査」の結果に示される民間企業全体のイノベーション活動に関する分析2005

    • 著者名/発表者名
      伊地知 寛博 ほか
    • 雑誌名

      研究・技術計画学会 第20回年次学術大会 講演要旨集

      ページ: 5-8

  • [雑誌論文] イノベーション活動に関する統計調査の計画-「全国イノベーション調査」調査方法論2005

    • 著者名/発表者名
      伊地知 寛博 ほか
    • 雑誌名

      研究・技術計画学会 第20回年次学術大会 講演要旨集

      ページ: 1-4

  • [雑誌論文] Shifting Governance Practices and Interactions with Industry. Recent Developments at Research-intensive Universities in Japan2005

    • 著者名/発表者名
      Ijichi, T.
    • 雑誌名

      IIR Working Paper Series WP#05-18

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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