研究概要 |
本年度は以下の通り,おおむね当初の研究計画に沿って研究が実施された. 第1に,パイロット実験のためのプログラムおよびアプリケーションの設計・開発が試みられた.プログラム開発に際しては,企業経営者や実務家に対して聞き取り調査を行うことで,より現実的な状況の再現が可能となるよう留意した. 第2に,実験プログラムを円滑に推進するための各種ドキュメントやマニュアル類の整備が行われた. 第3に,こうして開発されたプログラムおよびアプリケーションを用いて,パイロット実験が実施された. 具体的には, ・企業実務家を対象とする実験(平成16年8月に1回) ・企業実務家および大学院生を対象とする実験(平成16年9月に1回) ・大学院生及び学部生を主たる対象とする実験(平成16年10-12月の期間に計3回) の合計5回のパイロット実験を実施した. これらパイロット実験プログラムの1セッション終了するたびに,データ解析結果に基づき,実験プログラムの改良が行われた.すなわち,市場データ,R&D効果,マーケティング活動効果などのパラメータを微調整し,パイロット実験プログラムの精緻化が行われた.実験によるデータ収集→データの解析→解析結果に基づく実験プログラムの改良→さらなる実験の実施,というサイクルを反復することで,包括的にデータを収集・解析が行われた. 来年度は,本年度に実施した実験プログラムをより発展させるとともに,より広範囲に実験を繰り返すことで,本年度以上に詳細なデータ解析を試みるとともに,実験プログラムの一層の改良・精緻化を行う予定である. なお,本年度の研究成果の一部は,次頁に示す研究論文として発表されている.
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