研究概要 |
平成16年度は,研究計画・方法に記載したとおり,1 被害状況の聞き取りとベースマップ作成のための資料入手,2 営巣地の森林枯損度判定のための方法論的検討,3 文献収集,4 調査情報の共有と方法論的検討の4点について集中的な作業を行った. 1 カワウの大規模営巣地である,愛知県美浜町「鵜の山」および滋賀県びわ町竹生島について現地踏査を数回行い,ベースマップ作成に必要なデータ収集を行なった.あわせて関係機関へのヒアリングも実施し,実測図等の入手等を行なった.また,営巣による被害状況については,竹生島のある琵琶町については,地元博物館の利点を生かした情報の入手を行ない,「鵜の山」のある美浜町については,地元関係機関および関係者からの聞き取り・現地資料収集を行ない,紙上で簡単なベースマップを作成した. 2 営巣地における森林枯損度については,ベースマップ作成を念頭において,主として航空写真をもちいた判読について方法論的な検討を行い,その実用化への目処をつけるとともに,データのGIS化についての技術的な検討も行なった.その結果,後者についてもおおむね達成への目処をつけることができた.また,営巣地における土壌等の理学的方法による現地調査の準備も行った 3 文献については,関係機関の協力を得て複写を行い,複写資料として滋賀県立琵琶湖博物館に保管し,相互利用を可能にした. 4 研究分担者との検討会を行った他,分担者および協力者のメーリングリストを立ち上げ,そこでの討論によって調査情報の共有と方法論的検討を行った.
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