| 研究概要 |
T大学附属聾学校幼稚部の幼児を対象に、遊びの場面、指導場面(特に言語指導や発音・発語指導)における発話と歌唱の音声を録音した。現在も録音・録画を継続中である。音声録音の他に、ビデオカメラにより幼児の発話や歌唱にともなう身体運動の様子も録画した。発話としては、自然な発話、設定した場面及び授業場面での発話の音声を録音対象した。録音された音声データは、DVDレコーダ(HDDレコーダ)に記録した。音声サンプルは、遊びの場面、言語指導や発音・発語指導などの場面における発話から、分析可能な明瞭性のある音声を抽出した。また雑音の混在している音声については、必要に応じて雑音除去をおこなった。抽出された音声サンプルはMDに録音編集した。録音された発話及び歌唱時の音声資料をもとに、物理的な指標として音響分析をおこなった。物理的な指標としての音響分析は、分析装置(KAY 5500,KAY 4300)を使用した。音響分析は、基本周波数、発話速度、ピッチ、インテンシティ、持続時間、音声の揺らぎ等を指標とした。音声学的な視点として、音韻的特徴、韻律的特徴を指標した。音韻的特徴としては分節の明瞭性であり、韻律的特徴にはアクセント、イントネーション、ポーズ等が含まれる。音楽的観点からの分析は、録音された歌唱から、リズム、音程、使用される音域を指標に分析をおこなった。現在までのところ、発話や歌唱の発達的変化について分析中である。
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