研究概要 |
本研究は,微分幾何学,位相幾何学,代数幾何学などの分野に現れるさまざまな図形を幾何学模型として実体化することをテーマとした. 数理科学研究科が所蔵している,およそ百年前にドイツで製作された石膏模型について,数式に基づいてデジタルデータ化して,工学の分野で用いられるファイル形式に変換した.本年度は,定曲率曲面,3次曲面とその上の27本の直線などについて,STLファイルを作成して,これを用いて,いくつかの実体模型を製作した. また,クライン群の極限集合を,クリスタルガラスの中に,レーザー光のプロットによって視覚化する技術を開発した. このような研究を通して,幾何学の分野において,より直観的なアプローチが可能になり,教育の場に用いる道が開かれただけでなく,研究においても模型を通して,予想を定式化するなどの新しいスタイルが創成されつつある
|