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2006 年度 実績報告書

凸性による非線形性の克服

研究課題

研究課題/領域番号 16654013
研究機関名古屋大学

研究代表者

金井 雅彦  名古屋大学, 大学院多元数理科学研究科, 教授 (70183035)

キーワードWeyl chamber流 / 接de Rhamコホモロジー
研究概要

当研究課題に関連し,Weyl chamber流の剛性に関する研究成果を得た.その概要は以下の通りである.
当研究の目的は,松島やWeilによる古典的な消滅定理と,Weyl chamber流の間に,予期せぬ関連があることを示すことにある.そもそも,松島やWeilの消滅定理は,半単純Lie群(とくに高階のそれら)の格子の剛性に関する一連の研究の中で得られたものである.一方,Weyl chamber流は微分可能力学系の一種である.すなわち,それは(高階Abel群R^nから)微分同相群-これは無限次元Lie群の最も典型的な例である-の中への(連)続準同型である.一方は有限次元の,他方は無限次元のLie群をその舞台としていることに注意されたい.前者に比べ,後者の扱いは圧倒的に困難を極めるはずであり,現に大概の場合,それが現実であった.ところが,驚くべきことに,松島やWeilの消滅定理と,Weyl chamber流は,少なくとも形式的には,同値であることが,当研究の中で示された.その際に重要な役割を果たすのが,接de Rhamコホモロジーのコサイクルの,「横断方向への拡張」定理である.
この研究成果を,論文"Rigidity of the Weyl chamber flow, and vanishing theorems of Matsushima and Weil"としてまとめ,某誌に投稿した(現在審査中).また,その論文の要約が,Mathematisches Forschunginstitut Oberwolfach (Repart no. 33/2006),および,京都大学数理解析研究所講究録から出版される見込みである.また,本研究に関する発表を,研究集会「表現論1と等質空間上の解析学」(2006年8月,於京都大学数理解析研究所)において行った.

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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