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2005 年度 実績報告書

アノマリーとしての五角数定理の函数解析的研究

研究課題

研究課題/領域番号 16654027
研究機関京都大学

研究代表者

梅田 亨  京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00176728)

研究分担者 野村 隆昭  九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (30135511)
キーワード五角数定理 / トレース / 結合法則 / 双対性
研究概要

Eulerの五角数定理と,その一般化を,無限サイズの行列に関する跡等式と捉え,二つの行列のトレースの差がアノマリーとして析出する様子を函数解析的枠組み,特に,総和法との関連で見直すというのが,研究の主目的であった.この部分について,現在までに判っていることを2005年11月に行なわれた研究集会"組合せ論的表現論の世界",(数理解析研究所11.8--11.11 代表:水川裕司)において「跡等式としての五角数定理」として講演発表した(2005.11.9).またそれの記録は対応する数理解析講究録に掲載予定である.
また,深く関係する内容として,非可換変数の多項式の計算に現われる.超幾何型の多項式や二項型の多項式について考察を深めた.非可換化に伴って「差分的世界」が出現する理由が或る程度理解できた.その結果,それに関して登場する興味深い差分関係式が,五角数定理の類似物,または拡張を与えるものへつながる可能性がでてきた.昨年度には,五角数定理自体に見られる双対性の由来を,新たな視点から解明できる兆候を見たが,そのもともとの研究動機であったdual pair理論との関係解明が,ここで佐藤のソリトン理論(無限次元Grassmann多様体)を媒介としてつながるのではないかという当初の目論みにさらに一歩近づいたと言える.これはまた多重ガンマ函数などの研究に対し,新たな観点をもたらす期待がもてる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (4件)

  • [雑誌論文] 跡等式としての五角数定理2006

    • 著者名/発表者名
      梅田 亨
    • 雑誌名

      数理解析研究所講究録 (To appear)

  • [雑誌論文] A characterization of symmetric tube domains by convexity of Cayley transform images2005

    • 著者名/発表者名
      C.Kai, T.Nomura
    • 雑誌名

      Diff.Geom.Appl. 23

      ページ: 38-54

  • [雑誌論文] A characterization of symmetric cones through pseudoinverse maps2005

    • 著者名/発表者名
      C.Kai, T.Nomura
    • 雑誌名

      J.Math.Soc.Japan 57

      ページ: 195-215

  • [雑誌論文] 等質Siegel領域の対称性条件をめぐって2005

    • 著者名/発表者名
      野村 隆昭
    • 雑誌名

      数学 57

      ページ: 350-368

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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