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2005 年度 実績報告書

ミュー粒子稀崩壊による大統一理論検証のための物質内ミュー粒子偏極率の研究

研究課題

研究課題/領域番号 16654037
研究機関東京大学

研究代表者

山下 了  東京大学, 素粒子物理国際研究センター, 助教授 (60272465)

研究分担者 佐伯 学行  高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助手 (70282506)
キーワード大統一理論 / 素粒子 / ミュー粒子 / 加速器実験 / 稀崩壊
研究概要

スイスのPSI研究所におけるミュー粒子稀崩壊探索実験の装置においてミュー粒子の偏極がどれくらいあるのかを調べるため、本年度は以下のことを行った。
・昨年度購入した光電子増倍管(PMT)の性能特性の詳細評価を進めた。量子効率等、必要な性能が出ることを確認したが、4本中1本の増倍管が放電し、動作しなくなった。このため一本は既存のXeカロリメータ用PMTで代用した。また、シンチレーターの長さを最適化した。これまで30cmの長さのものを装着していたが必要な時間分解能が保証されないため、15cmのものに変更した。
・PSIの実際のビームラインの構築を行った。DCセパレータ、3段式の四重極磁石を二台、ロシアで製作したビーム収束用の新しい超伝導ソレノイド、および測定器を囲むCOBRA超伝導磁石をビームラインに設置した。ミュー粒子を輸送するための大容量のヘリウムバッグを昨年購入したエバールフィルムを用いて製作した。ヘリウムへのN2などの混入気体をPSI研究所の真空装置を用いて測定した。
・APDを用いてMEG実験で実際に用いるビームライン構成におけるビーム量の測定をはじめて行った。APDは磁場測定用の可動アームの先端に固定し、ビームのプロファイルも同時に測定した。ビームライン機器の電流値の調整を行った結果、当初予定していた0.8x10^8/秒のミューオンを確認することができた。これにより、偏極率の精密測定に必要な準備研究は予定通り完了した。PSIのミューオンビームラインの運転割り当てが急遽変更され他の実験(GOTTA)が挿入された。このため当初の予定と比較してビームラインの設置が急遽半年遅れたため、偏極率の直接測定には至らなかったが、近々ビームタイムがあるため本研究を完遂する予定である。

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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