研究課題/領域番号 |
16654054
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上床 美也 東京大学, 物性研究所, 助教授 (40213524)
|
研究分担者 |
中澤 和子 東京大学, 物性研究所, 技術専門職員 (10396921)
東堂 栄 東京大学, 物性研究所, 助手 (10114571)
|
キーワード | 圧力校正 / ダイヤモンドアンビルセル / ピストンシリンダーセル |
研究概要 |
圧力を測定する方法は、熱力学に基づき圧縮率を求めることにより決定する方法と、他の物理パラメーター同様に熱電対、温度抵抗素子、ホール素子のような基準試料の物性測定することにより決定する方法がある。本研究ではルビー蛍光による圧力測定を圧力発生容器の中で常に(温度変化中、磁場変化中も)測定する手法を確立し、さらに電気抵抗、磁化測定等による圧力センサーの開発、校正を行い、圧力、温度、磁場の多重環境下での圧力決定法の確立および圧力センサーの開発を目的とする。 本年度は、ダイヤモンドアンビルおよびピストンシリンダーへ光ファイバを導入し圧力の温度依存性を調べた。従来のBiの電気抵抗による結果とルビー蛍光の測定が一致することを確認し、圧力センサーとして、温度変化中の測定が可能となった。 ダイヤモンドアンビル:市販の磁化測定装置(MPMS)を温度変化装置として用い、圧力の温度依存性について調べた。我々が開発した小型圧力セルでは、低温では約1割程度の圧力増加が全圧力範囲で生じることが明らかとなった。 ピストンシリンダー:ピストンシリンダーを用いて、いろいろな圧力媒体(フロリナート、ダフニオイル、イソプロパノール等)における圧力の質についてルビー発光のスペクトルの形より議論した。その結果、フロリナートが1GPa程度、ダフニオイルが2GPa程度、イソプロパノールが3GPa程度まで良い静水圧性が保たれていることを確認した。
|