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2004 年度 実績報告書

カンチレバーを用いたナノマテリアル時代の新しい電子スピン共鳴測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 16654057
研究機関神戸大学

研究代表者

太田 仁  神戸大学, 分子フォトサイエンス研究センター, 教授 (70194173)

研究分担者 大道 英二  東京大学, 物性研究所, 助手 (00323634)
キーワードカンチレバー / 電子スピン共鳴 / 強磁場
研究概要

量子コンピューター開発のためのqubitの探索・開発などを背景にカーボンナノチューブ,ナノドットなど現代は,このような物質群に代表されるナノマテリアルの研究が大変盛んとなっている。また,ナノサイズまでいかないまでも有機結晶や生体物質は,得られる試料がμgとこれまでの物理の測定の常識に比べ非常に小さく,このような微量系の電子スピン共鳴の観測は,市販のX-band(9.5GHz)ESRでは非常に困難で,新しい高感度な電子スピン共鳴の検出法が求められている。そこで,本研究のねらいは,これまでの空洞共振器を用いた方法とはまったく異なる測定原理をもちいた新しい電子スピン共鳴の測定法を,マイクロカンチレバーを用いて開発することにある。本年度の目標は,マイクロカンチレバーを用いたESR法で,ESRの観測が可能であることを実証することにあった。そこで,東京大学物性研で分担者の大道と共同でマイクロカンチレバーを用いたパルス強磁場ESR測定を4.2Kで試みた。試料としては磁気異方性がある程度期待できるCo Tutton塩単結晶を溶液から成長させて測定した。その結果カンチレバーを用いた100GHzまでの高周波数で強磁場ESR測定に世界で初めて成功した。観測された信号は,100GHz以下の周波数依存性からもESRであることが実証された。本成果は「カンチレバーによる磁化検出を応用したパルス磁場による高磁場・高周波電子スピン共鳴(ESR)測定装置」として神戸大学から特許出願された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2004

すべて 雑誌論文 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] Recent high field ESR studies of low-dimensional quantum spin systems in Kobe2004

    • 著者名/発表者名
      太田 仁
    • 雑誌名

      Physica B 第346-347巻

      ページ: 38-44

  • [産業財産権] カンチレバーによる磁化検出を応用したパルス磁場による高磁場・高周波電子スピン共鳴(ESR)測定装置2004

    • 発明者名
      太田 仁, 大道 英二
    • 権利者名
      太田 仁, 大道 英二
    • 産業財産権番号
      特許権,特願2004-215203号
    • 出願年月日
      2004-07-23

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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