研究課題
我々の研究グループは、中野を中心としてSLICEと呼ばれるUNIX環境で動作する様々なコマンド群からなる画像解析ソフトを開発している。本年度は、X線CT法により得られた3次元画像の解析を目的として、一連の画像処理・画像解析(サンプル容器の除去、2値化によるサンプルの抽出、内部空隙の認識、クラスタラベリング、粒径などのサイズ分布、3軸楕円体近似、鳥瞰図作成、STLファイル作成など)のための、通常的なバッチ処理法を定式化した。このとき、必要に応じて新しい画像処理コマンドを、新たにつかした。このバッチ処理法を3次元画像の時間変化に適用することにより、4次元画像解析が可能となる。物質形状や内部構造の時間変化とそのX線CT撮影実験は、次の2つのものについておこなった。(1)砂の変形(筑波大・松島亘志博士との共同研究)。砂粒子(径100μm程度)の集合体を用いて、回転によるせん断変形実験をおこない、これをSpring-8の投影型X線マイクロモトグラフィー装置により撮影した(時間を変えて8回撮影)。(2)はんだボールの熱サイクル負荷による内部微細組織の変化(富山県工業技術センター・佐山利彦博士との共同研究)。電子基板はんだ接合部における熱疲労寿命を推定することを目的として、はんだボール(径約100μm)加熱アニーリング実験をおこない、同一試料をSpring-8の投影型X線マイクロトモグラフィー装置により撮影した(時間を越えて3回撮影)。これらの実験の4次元的な画像解析は現在進行中である。
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