研究課題
本研究では、新医療福祉機器を目指した大気圧室温プラズマの生成を実現させることを目的とした。具体的には、比較的ガス温度が低いバリア放電方式を採用し、電極構造を工夫することで生体に対して「ソフト」なプラズマの実現を目指した。従来のバリア放電は、金属電極の片方あるいは両方に誘電体を張り付けた構造である。その場合、電極間に生体を挿入すると、生体表面に電荷が蓄積し、プラズマ維持が困難となり、生体表面の損傷も大きくなる。そこで、プラズマを安定に維持しつつ、生体にプラズマを「ソフト」に照射させるために、金属電極の片方をメッシュ電極(又はキャピラリー電極)とした。メッシュ電極の下に、生体を模擬した誘電体を設置し、主放電プラズマを通り抜けたプラズマをその誘電体に照射させ、安定に主放電プラズマが維持できるように、主放電部の電極間距離やメッシュ電極の穴径の最適化を図った。電源には、商用周波数60Hzの交流電源(現有設備)を用いた。主放電プラズマでは、空気、アルゴンなどのガスを用いて、安定なバリア放電を実現することができた。主放電プラズマとメッシュ電極下部に挿入した熱電対により、ガス温度を計測した。下部領域では、30℃程度の温度に達することが明らかとなった。
すべて 2004
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Abstract of 7^<th> Asia Pacific Conference on Plasma Science and Technology, 17^<th> Symposium on Plasma Science for Materials
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Japanese Journal Applied Physics 43・3
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