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2005 年度 実績報告書

イオン性液体とポリマーのコンポジットを電解質に用いる無加湿型燃料電池

研究課題

研究課題/領域番号 16655080
研究機関京都大学

研究代表者

萩原 理加  京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (30237911)

研究分担者 後藤 琢也  京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (60296754)
野平 俊之  京都大学, エネルギー科学研究科, 助手 (00303876)
キーワードイオン液体 / 溶融塩 / 燃料電池 / ポリマー / コンポジット
研究概要

本年度は昨年度の動作原理の確認に引き続き、新しいコンセプトのイオン液体燃料電池の発電性能の向上にむけた研究に着手した。イオン液体をヒドロキシエチルメタクリレートモノマーと混合し、均一な溶液を作り、これを支持体である多孔質フィルムに含浸させ、重合開始剤を加えて熱重合させることにより、イオン液体とポリマーのコンポジット膜を作成した。組成を変えて重合させることにより、ポリマーのイオン液体保持力および機械的強度について膜組成の最適化を行い、重量比で約50対50を得た。また熱測定により、この膜が120℃でも重量減少がなく、安定であり、フッ化水素などの遊離も起こらないことを確認した。この電解質フィルムと集電体および触媒が一体となったMEAを作成した。これをガス流路付きのセパレータではさんだ試験セルを構成し、発電試験をおこなったところ、無加湿条件(H_2およびO_2 1atm、25℃)において、セル電圧0.5V、電流密度100mA cm^<-2>(出力密度50mW cm^<-2>)の発電性能が得られた(7th International Symposium on Molten Salt Chemistry and Technology, Toulouse, France, 8/29-9/2(2005)にて発表)。この値は、現在までに報告されているプロトン伝導性イオン液体のコンポジット膜による燃料電池と比較した場合、10倍以上である。さらに、100℃の無加湿条件下においても、少なくとも同程度の出力が得られることを確認した。なお本研究申請時に使われていた「イオン性液体」の用語は最近「イオン液体」に変わりつつあり、学術的にもより適切な用語であると考えられるので、当報告ではタイトルは申請時のままにしているが、本文中は新しい用語に改めている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件) 図書 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] A fluorohydrogenate ionic liquid fuel cell operating without humidification2005

    • 著者名/発表者名
      Rika Hagiwara, Toshiyuki Nohira, Kazuhiko Matsumoto, Yuko Tamba
    • 雑誌名

      Electrochemical and Solid State Letters 8巻4号

      ページ: A231-A233

  • [図書] Electrochemical Aspects of Ionic Liquids2005

    • 著者名/発表者名
      Rika Hagiwara, Kazuhiko Matsumoto
    • 総ページ数
      392
    • 出版者
      John Wiley & Sons, Inc.
  • [産業財産権] 膜電極接合体、および、これを用いた燃料電池2005

    • 発明者名
      小川 弘志, 竹川 寿弘, 萩原 理加, 野平 俊之, 嶋田 隆
    • 権利者名
      萩原 理加, 日産自動車株式会社
    • 産業財産権番号
      特願2005-252632号
    • 出願年月日
      2005-08-31

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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