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2005 年度 実績報告書

微粒子レンズを用いた共振レーザアブレーションによる自律型ナノ加工に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16656052
研究機関大阪大学

研究代表者

高谷 裕浩  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70243178)

研究分担者 三好 隆志  大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (00002048)
林 照剛  大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00334011)
キーワード光放射圧 / 微粒子 / レーザアブレーション / レンズ効果 / 共振現象 / 強制振動 / ナノ加工 / マイクロ部品
研究概要

平成17年度は,超純水中において,光放射圧により横振動を与えたシリカ微粒子(振動型加工ツール)を用いて,シリコン表面の数nmの表面粗さを除去する,ナノ局所平滑化加工技術の検討を行った.さらに微粒子と加工表面の距離をナノメートルオーダで制御することによって加工量制御を行う新たな技術を開発し,以下の研究成果を得た.
1.低出力のCW-Arレーザ光(波長488nm)で捕捉したシリカ微粒子(粒径3μm)に強制横振動を与えるため,ガルバノメータスキャナを利用した振動光学系および干渉フィルタ,フォトダイオード(PD)およびロック院アンプなどからなる振動検出光学系を構築し,前年度に構築した基本光学系に組込んだ.さらに,それを用いて微粒子の振動特性解析を遂行した.
2.ビームスポットの励振振幅を480nm,励振周波数を30Hzに設定し,微粒子を純水中で3次元に捕捉した状態でRq=6nmの表面粗きを持つシリコン基板を100nmステップでZ方向に接近させ,振動振幅を測定する実験によって,130nmの再現性で高精度な位値決めが可能であることがわかった.
3.シリコン表面に対して振動型加工ツールを走査する除去加工実験を遂行した.振動型加工ツールと加工表面の距離を250nmステップで変えながら,レーザ出力150mW,走査速度15μm/sで600回走査した結果,振動振幅が極小値をとる基準位置(Z=0)からZ=1250nm〜1750nmの位置において加工量が最大となることを明らかにした.
4.振動型加工ツールを用いて4×5μmの領域の平滑化加工を行うことにより,初期表面粗さRq=4.3nmの表面の平滑化が進行し,Rq=3.5nmの仕上げ粗さを実現することができた。その加工作用は、マイクロ部品に発生しうる表面粗さの主成分となる空間波長が10^<-7>mのオーダの表面粗さ成分に有効に作用することが確認された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2006 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] 光放射圧を利用した微粒子制御によるナノ仕上げ加工に関する研究(第2報) -局所マイクロ領域におけるナノ平滑化特性-2006

    • 著者名/発表者名
      檜田健史郎, 三好隆志, 高谷裕浩, 林照剛
    • 雑誌名

      2006年度精密工学会春季大会学術講演会講演論文集 東京

      ページ: 1195-1196

  • [雑誌論文] Nano-fishing Using a Micro-perticle Controlled by Optical Radiation Force2005

    • 著者名/発表者名
      Kenshiro Hida, Takashi Miyoshi, Yasuhiro Takaya, Terutake Hayashi
    • 雑誌名

      Proceedings of the 20th American Society for Precision Engineering Annual Meeting (ASPE'05) USA

      ページ: 464-467

  • [雑誌論文] 光放射圧を利用した微粒子制御によるナノ仕上げ加工に関する研究 -加工特性の解析-2005

    • 著者名/発表者名
      檜田健史郎, 三好 隆志, 高谷 裕浩, 林 照剛
    • 雑誌名

      2005年度精密工学会秋季大会学術講演会講演論文集 京都

      ページ: 943-944

  • [産業財産権] 被加工物の目的材料除去を行う加工方法及び加工装置2004

    • 発明者名
      高谷 裕浩, 三好 隆志, 木村 景一
    • 産業財産権番号
      特願2004-88359
    • 出願年月日
      2004-03-25

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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