| 研究概要 |
X線反射鏡用無電解ニッケル製非球面金型の超精密ダイヤモンド切削の研究を行なって来た。この場合、加工装置の位置決め分解能1nmに比べ超精密ダイヤモンド工具刃先の形状測定分解能はその100倍から1000倍も悪いのが現状である。また、高硬度の無電解ニッケル金型の加工においては、加工中の工具摩耗は避けられない。そのため、機上でのダイヤモンド工具のナノ形状計測とその結果を加工にフィードバックすること、もしくは加工した非球面金型の機上でのナノ形状計測とその結果を加工にフィードバックすることが数十nmの形状精度を必要とする金型製作には欠かせない。静的な状態でnm単位の形状計測が可能なレーザー散乱を応用した超高精度工具形状計測システムNano InSPECを使用して超精密ダイヤモンド工具先端形状の測定精度をレーザー顕微鏡法、微分干渉顕微鏡法、走査型電子顕微鏡法と比較検討した。また、ナノVIBEファイバーオプティックSS001センサーを購入してX線反射鏡用非球面金型のナノ形状計測を開始し、X線顕微鏡用超精密非球面金型を製作した。海外共同研究者(Soares博士)を中部大学に短期間招聘し、共同研究を行い、その結果は、"Measurements of Spindle Parameters and Tool Positioning on a Diamond Turning Machine to Nanometer Resolution"と題して今秋名古屋で開催される,3rd International Conference on Leading Edge Manufacturing in 21st Century (LEM21), Nagoya, Japan(2005)で発表予定である。また、同じ会議で"X線顕微鏡用無電解ニッケル製非球面金型とレプリカ反射鏡の製作"と題して発表予定である。
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