研究課題/領域番号 |
16656122
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安藤 繁 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 教授 (70134468)
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研究分担者 |
奈良 高明 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (80353423)
小野 順貴 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 助手 (80334259)
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キーワード | 時間相関イメージセンサ / バイオメトリクス認証 / 法線ベクトル / 三次元計測 / 顔認証 / 複素数 / 固有顔 / 規格化 |
研究概要 |
本研究は、社会的ニーズが急速に高まっている個人認証技術に関して,三次元情報をバイオメトリクス認証へ活用する上での障害となるいくつかの基本的問題に解決を与え、実時間性、ロバスト性、非侵襲性といった特長を有する顔貌/耳介形状認証システムの実現を目指すものである。具体的には、1)三相三極照明を用いた表面法線ベクトルセンサ、2)形状情報を利用した位置/姿勢規格化処理、3)無矛盾化原理と複素固有顔に基づく認証アルゴリズム、の構築を目指す。 本年度の成果は以下の通りである。 1)形状情報を用いた位置/姿勢の規格化の基礎的検討 表面法線ベクトルセンサで取得された位置/姿勢情報を用いて、対象の顔の向きを正面方向に補正する方法を構築した。具体的には、強度画像から目の端点、法線ベクトルマップから得られる顔の曲率情報から、鼻の頂点や両目の中点にある鞍点を安定に求め、これに基づき顔の三次元情報を規格化する手法を提案した。 2)複素固有顔に基づく認証アルゴリズム 通常の強度画像とは異なり、表面法線ベクトルセンサで得られるベクトルマップは1点あたり2自由度をもつ。これを数理的に扱う枠組みとして、2自由度を複素数の実部と虚部とみなして得られたデータを複素数ベクトルで表現し、個有顔を適用する手法を提案した。また複素固有顔を扱うときに生じる位相の不確定性を、無矛盾化原理により解消する手法を構築した。
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