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2005 年度 実績報告書

河川における新しい数理生態モデルの展開

研究課題

研究課題/領域番号 16656148
研究機関名古屋大学

研究代表者

辻本 哲郎  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20115885)

研究分担者 鷲見 哲也  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (50303673)
戸田 祐嗣  名古屋大学, 大学院・工学研究科, 講師 (60301173)
寺本 敦子  松江工業高等専門学校, 助手 (40362280)
キーワード河川生態 / 数理モデル / 一次生産 / 栄養塩 / 伏流水 / 砂州 / 瀬淵構造 / 植生
研究概要

河川植物の生態に関する新たな数理モデルを開発するため,植生の繁茂した砂州における水・栄養塩動態に関する現地観測・数値解析を実施した.観測,解析の結果,砂州上の植生の繁茂の有無によって砂州伏流水の動態が大きく異なっていることが明らかになった.また,砂州伏流水の動態を記述する数値解析モデルを構築した.これらの研究の成果より,砂州植生の生息に重要となる水輸送機構を明らかにした.また,砂州上での植生繁茂域の予測に重要となる植生の侵入・定着過程について現地観測より実証的に明らかにした.植生の侵入・定着域は洪水時の冠水域と密接に関連しており,冬季最大出水での冠水域により植生の侵入域が決まり,侵入した植生が年最大出水時に流出しない場合に植生の定着が生じることが示された.
河川水中の主な一次生産者である付着藻類の動態について,砂河川を対象として現地観測・数値実験を実施した.現地観測の結果,砂河川においても河床材料の移動が生じない期間には付着藻類の大量繁茂が生じることが確認された.現地観測結果から,砂河床上での藻類繁茂動態を記述する数値計算モデルの開発を行った.モデルでは,河川流の解析から河床材料の移動の有無を判別し,河床材料が移動しない期間については,ロジスティック方程式を用いた藻類の増殖解析を行った.数値解析の結果,解析対象とした河川においては,付着藻類の一次生産量が河川流量の増加とともに低減することが示された.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2006 2005

すべて 雑誌論文 (6件)

  • [雑誌論文] 裸地景観と植生景観を有する砂州における保存性イオンを利用した伏流水の流動特性2006

    • 著者名/発表者名
      片貝武史, 亀井丈史, 鷲見哲也, 辻本哲郎
    • 雑誌名

      水工学論文集 50(CD-ROM)

  • [雑誌論文] 裸地砂州の土壌粒度および栄養塩・有機物の空間分布に関する現地観測2005

    • 著者名/発表者名
      宮脇真二郎, 高松伶介, 戸田祐嗣, 辻本哲郎
    • 雑誌名

      河川技術論文集 11

      ページ: 339-344

  • [雑誌論文] 洪水時に形成される砂州地形と低水時の灘構造との関係2005

    • 著者名/発表者名
      寺本敦子, 松井宏充, 辻本哲郎
    • 雑誌名

      河川技術論文集 11

      ページ: 369-374

  • [雑誌論文] 地形の変遷から見た裸地砂州における伏流水挙動の研究2005

    • 著者名/発表者名
      片貝武史, 鷲見哲也, 辻本哲郎
    • 雑誌名

      河川技術論文集 11

      ページ: 523-528

  • [雑誌論文] 扇状地河川における表面流況に及ぼす伏流の影響と水域生息環境2005

    • 著者名/発表者名
      〓慶, 鷲見哲也, 荻田章仁, 辻本哲郎
    • 雑誌名

      河川技術論文集 11

      ページ: 535-560

  • [雑誌論文] 取水量の大きな砂河川における河床付着藻類の繁茂について2005

    • 著者名/発表者名
      戸田祐嗣, 辻本哲郎, 藤森憲臣
    • 雑誌名

      河川技術論文集 11

      ページ: 541-546

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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